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- 01アメリカンショートヘアはどんな病気にかかりやすい?
- 02かかりやすい病気(1)HCM(肥大型心筋症)|心臓の病気
- 03かかりやすい病気(2)PKD(多発性嚢胞腎)|腎臓の遺伝病
- 04かかりやすい病気(3)尿路結石・泌尿器疾患|オス猫は特に注意
- 05かかりやすい病気(4)糖尿病|肥満との連鎖を断つ
- 06かかりやすい病気(5)歯周病|見逃されやすい生涯リスク
- 07かかりやすい病気(6)皮膚疾患(脂漏性皮膚炎・アレルギー)
- 08疾患別・症状・予防早見表
- 09年齢別・健康診断スケジュール
- 10自宅でできる毎日の健康チェックリスト
- 11Flowens Catの遺伝子検査と健康保証
- 12よくある質問
- 13まとめ:アメショの健康を守るために大切な3つのこと
アメリカンショートヘア(アメショ)が特に気をつけるべき病気は「HCM(肥大型心筋症)」「PKD(多発性嚢胞腎)」「尿路結石(にょうろけっせき)」「糖尿病」「歯周病(ししゅうびょう)」「皮膚疾患」の6カテゴリ。親猫の遺伝子検査をしているブリーダー選びと日常の観察習慣で、多くのリスクを早期に発見・対処できます。
アメリカンショートヘアがかかりやすい病気6選:アメリカンショートヘアがかかりやすい病気はHCM・PKD・尿路結石・糖尿病など6種類。各疾患の症状・早期発見サイン・日常の健康チェック法をブリーダーが詳しく解説します。
アメリカンショートヘアはどんな病気にかかりやすい?
アメリカの猫の団体 CFA の品種紹介は、アメショを「丈夫な猫で、品種に特有の健康問題は今のところ知られていない」と書いています。しかし「丈夫だから大丈夫」と過信するのは禁物です。心臓や腎臓の病気は、どの猫にも起こりえます。さらに、室内で暮らし、避妊去勢をした猫は太りやすくなるので、体重の管理も欠かせません。この両面を理解しておくことが、長く暮らす条件です。
病気で後悔しやすいのは、「症状が出てから初めて受診した」というケースです。特にHCMは初期が無症状のため、定期的な検査がない限り気づけません。まずは各疾患の特徴と早期サインを把握することから始めましょう。
かかりやすい病気(1)HCM(肥大型心筋症)|心臓の病気

HCM(肥大型心筋症)は心臓の筋肉が肥厚して血液を効率よく送り出せなくなる疾患で、猫の心臓病のなかで最も発生頻度が高い病気です。猫の心臓の病気をまとめた2021年の論文は、アメショを、この病気が多く見られる品種の1つに挙げています。日本の保険の請求でも、心筋症の請求はアメショで2.0%と、猫全体の1.2%より多めでした(保険に入っているアメショ19,517頭・アニコム損保「家庭どうぶつ白書2025」)。一方、同じ団体の品種紹介は、この病気は1980〜90年代の一部の猫で指摘されたが、検査と選択繁殖でほとんど見られなくなった、と書いています。見ている猫の集まりが違うので、どちらかが誤りというより、両方を前提に備えるのが現実的です。
主な症状と早期サイン
| ステージ | 現れやすいサイン |
|---|---|
| 初期(無症状期) | ほぼ外見上の変化なし。心臓エコーでのみ検出可能 |
| 中期 | 呼吸数の増加(安静時 40回/分以上)、活動量の低下 |
| 進行期 | 口を開けての呼吸、ぐったりする、後肢の麻痺(血栓症) |
遺伝子検査との関係
HCMにはMYBPC3遺伝子の変異が関与していることが研究で確認されています(Kittleson MD ら「The genetic basis of hypertrophic cardiomyopathy in cats and humans」*J Vet Cardiol* 2015)。ただし、原因の変異が分かっているのは一部の品種で、メインクーンの A31P 型とラグドールの R820W 型が代表です(Longeri ら、2013年)。アメショ固有の原因変異は特定されていないので、変異が陰性でも発症する可能性はゼロではありません。お迎えのあとは、かかりつけの動物病院で、聴診や、必要に応じた心エコー検査などの心臓の検診を相談してください。
Flowens Catでは、繁殖に使う親猫全頭に、心臓の病気(肥大型心筋症)の遺伝子検査2種類を実施しており、陽性の親猫は繁殖に使用しません。ただし、この2種類は、メインクーンとラグドールで見つかった変異を調べる検査で、アメショの心臓の病気をすべて見つけられるわけではありません。当社の健康診断は視診・触診・聴診で、心臓エコー検査は含まれていないため、お迎え後はかかりつけの動物病院で診てもらい、エコー検査などを相談することをおすすめしています。詳しくは健康管理ページをご覧ください。
かかりやすい病気(2)PKD(多発性嚢胞腎)|腎臓の遺伝病

PKD(多発性嚢胞腎)は腎臓に液体が溜まった嚢胞(のうほう)が多数形成される遺伝性疾患です。アメリカンショートヘアでも見つかることがあります。日本で獣医師が検査に出した猫の調査では、アメショ34頭のうち16頭に変異がありました(Sato ら、2019年)。ただし、超音波検査で嚢胞が疑われた猫や、PKD の猫の親族などが多く含まれた検査で、一般のアメショの割合ではありません。
主な症状と早期サイン
- 多飲多尿(水をよく飲む、トイレの回数・量が増える)
- 食欲不振・体重の緩やかな減少
- 嘔吐・元気消失(進行期)
PKDは腎機能の低下として、中高齢期に現れることが多く、中高齢期からの定期的な血液検査・尿検査が早期発見の鍵になります。
遺伝子検査について
PKD1遺伝子変異の有無はDNA検査で確認できます。常染色体優性遺伝のため、親のどちらか一方が陽性であれば子猫に50%の確率で遺伝します。Flowens Catでは繁殖に使う親猫のPKD1遺伝子検査も行い、陽性の親猫は繁殖ペアから外しています(子猫個体の検査はしていません)。
かかりやすい病気(3)尿路結石・泌尿器疾患|オス猫は特に注意

猫全般に多い尿路疾患はアメリカンショートヘアにも見られます。特にシュウ酸カルシウム結石は中高齢のオス猫に多く、尿道が細いオスでは閉塞につながる緊急事態を引き起こすことがあります。
注意すべきサイン
- トイレに何度も行くが尿が出ない、または少量しか出ない
- 血尿(ピンク〜赤色の尿)
- 排尿時に鳴く・痛がる素振り
- トイレ以外の場所で排尿する
尿が24時間以上出ていない場合は緊急受診が必要です。尿道閉塞は24〜48時間で命に関わります。
予防のポイント
- 水分摂取を増やす:ウェットフードの併用、流水式給水器の設置
- フードは低ミネラル設計のものを選ぶ
- 定期的な尿検査(年1〜2回)でpHや結晶の有無を確認
かかりやすい病気(4)糖尿病|肥満との連鎖を断つ

猫は、屋外に出られず、ドライフードが中心だと太りやすくなります(英国の猫966頭を調べたRowe ら、2015年)。アメショも同じで、体重の管理が欠かせません。肥満はインスリンの効きを悪くします。米国の動物病院で猫1,457頭を4年半ほど追った調査では、太りすぎの猫は、理想の体重の猫より、糖尿病になる確率が3.9倍でした(Scarlett ら、1998年)。
主な症状と早期サイン
- 多飲多尿(水をよく飲む・トイレが増える)
- 食欲があるのに体重が減る
- 毛並みが悪くなる・元気がない
- 後肢のふらつき(糖尿病性神経障害)
アメショの体重は数字より体型で見る
アメリカンショートヘアの成猫の体重は、よく言われる目安でオス4〜7kg・メス3〜5kg前後ですが、理想の体重は骨格で一頭ずつ違います。動物病院で体型(ボディコンディションスコア)を見てもらい、その子の目標を決めます。体重の目安と子猫の週ごとの記録はアメリカンショートヘアの体重にまとめています。
週1回程度の体重測定とボディコンディションスコア(BCS)の確認が、糖尿病・肥満予防の最も簡単な自宅ケアです。BCS5段階で「3(理想)」を目標に、肋骨がうっすら触れる体型を維持してください。
かかりやすい病気(5)歯周病|見逃されやすい生涯リスク

猫の口腔疾患で最も多い歯周病は、3歳以上の猫の70〜80%が何らかの歯周病を持つとも言われます。アメリカンショートヘアも例外ではなく、進行すると歯の脱落・顎骨の破壊・全身への細菌感染に至ります。
気づきやすいサイン
日常のデンタルケア
- 歯ブラシ磨きが最も効果的(週3回以上が理想)
- デンタルジェル・デンタルシートから慣らして徐々に歯ブラシへ
- 定期的な獣医師によるスケーリング(歯石除去)は麻酔下で行う
- デンタルフードやデンタルガムは補助として活用
かかりやすい病気(6)皮膚疾患(脂漏性皮膚炎・アレルギー)
アメリカンショートヘアでも、脂漏性皮膚炎や、食物アレルギー・環境アレルギーによる皮膚トラブルが見られることがあります。
注意すべきサイン
- 過度なグルーミング(同じ部位をしつこく舐める)
- 皮膚の赤み・かゆみ・フケが増える
- 毛が局所的に抜ける、毛並みが悪くなる
短毛で被毛の状態が観察しやすいアメショは、皮膚の変化に気づきやすい品種でもあります。週に1〜2回のブラッシング習慣が、皮膚トラブルの早期発見に役立ちます。
疾患別・症状・予防早見表
| 疾患 | 主な症状 | 主な予防・対策 |
|---|---|---|
| HCM(肥大型心筋症) | 呼吸困難・活動低下・後肢麻痺 | 親猫の遺伝子検査・かかりつけでの心臓の検診(聴診、必要に応じて心エコー) |
| PKD(多発性嚢胞腎) | 多飲多尿・体重減少・嘔吐 | 親猫の遺伝子検査(PKD1)・定期血液・尿検査 |
| 尿路結石・泌尿器疾患 | 血尿・頻尿・排尿困難 | 水分摂取増加・低ミネラルフード |
| 糖尿病 | 多飲多尿・体重減少・ふらつき | 体重管理・適正カロリーのフード |
| 歯周病 | 口臭・食欲低下・よだれ | 週3回のデンタルケア・定期スケーリング |
| 皮膚疾患 | フケ・かゆみ・過剰グルーミング | 週1〜2回のブラッシング・食事管理 |
年齢別・健康診断スケジュール
病気の多くは、定期健診で見つかることがあります。アメショのライフステージごとの受診の目安を以下にまとめました。実際の検査の内容と頻度は、かかりつけの動物病院と相談して決めてください。
| 年齢 | 検査の目安 |
|---|---|
| 子猫(〜1歳) | ワクチン・寄生虫検査・必要に応じて血液検査 |
| 若齢(1〜4歳) | 年1回の一般身体検査・心臓聴診 |
| 壮年(5〜6歳) | 年1回の血液検査・尿検査、心臓の検診(必要に応じて心エコー) |
| 中高齢(7〜10歳) | 年2回の血液検査・尿検査・血圧測定、心臓の検診 |
| シニア(11歳〜) | 年2〜3回の総合健診。腎機能・心機能・血糖値を重点モニタリング |
自宅でできる毎日の健康チェックリスト

日々の観察習慣が、病気の最初のサインをキャッチする最大の手がかりです。以下のチェックを朝夕のお世話のついでに取り入れてみてください。
毎日確認すること
- [ ] 食欲:いつもどおり食べているか
- [ ] トイレ:尿の量・色・回数、便の硬さ・頻度
- [ ] 元気:遊びへの反応、動きの様子
- [ ] 呼吸:安静時に腹部の動きが早すぎないか(目安:30回/分以内)
週1回確認すること
- [ ] 体重:スケールで測定、先週比±100 gが続く場合は注意
- [ ] 被毛・皮膚:フケ、脱毛、赤みの有無
- [ ] 口腔:口臭、よだれ、歯茎の色(健康なら薄いピンク色)
- [ ] 目・耳:目やに・耳垢の量と色
月1回確認すること
- [ ] BCS(ボディコンディションスコア):肋骨の触れ方で体型評価
- [ ] 爪の長さ:床を歩くカチカチ音が聞こえたら切り時
Flowens Catの遺伝子検査と健康保証
Flowens Catでは、すべての親猫に以下の検査を実施した上でアメリカンショートヘアの子猫をお届けしています。
- HCM(肥大型心筋症)の遺伝子検査(2種類)
- PKD1遺伝子検査
- ※心臓エコー・血液検査は実施していません(健康診断は視診・触診・聴診)
- 子猫出荷前の獣医師による健康診断
- 60日間の生体保証
「長く一緒に暮らせる子を迎えたい」という方へ。これらは親猫の検査で、子猫個体の検査ではありません。迎えたあとも、動物病院で診てもらってください。現在ご案内できるアメショの子猫は子猫一覧からご確認ください。お迎えに関する手順はお迎えの流れもあわせてご覧ください。
よくある質問
Q. アメリカンショートヘアはHCMになりやすいですか?
猫の心臓の病気をまとめた論文は、アメショを、HCMが多く見られる品種の1つに挙げています。一方、品種団体は、検査と選択繁殖でほとんど見られなくなったとも書いています。親猫の遺伝子検査が陰性でも、アメショの心臓の病気をすべて見つけられるわけではありません。迎えたあとも、かかりつけの動物病院で、心臓の検診を続けてください。
Q. アメショの心臓エコー検査はいつから始めればよいですか?
始める時期と頻度は、かかりつけの動物病院と相談して決めてください。日本の保険の請求で、アメショの心筋症の請求がいちばん多い年齢は9歳でしたが、若い猫にも起こります。お迎えのあと、まず聴診などの健診を受け、必要に応じて心エコー検査を相談すると安心です。当社の健康診断には、心エコー検査は含まれていません。
Q. アメショが水をよく飲むようになったら病気のサインですか?
多飲多尿は糖尿病・PKD・慢性腎臓病・甲状腺(こうじょうせん)機能亢進症などの初期サインである可能性があります。1〜2日様子を見ても続くようであれば、血液検査・尿検査を受けることをお勧めします。早期であれば多くの疾患は管理できます。
Q. アメリカンショートヘアに適したペット保険はありますか?
HCMやPKDを含む遺伝性疾患は、保険商品によっては先天性疾患として補償対象外となる場合があります。加入前に約款を確認し、遺伝性疾患・心臓病をカバーするプランを選ぶことをお勧めします。加入は子猫のうち(健康診断前)に行うのが最もスムーズです。詳しくはペット保険についての解説記事もご参考ください。
Q. アメショの歯磨きを嫌がる場合はどうすればよいですか?
まずは口周りを触ることへの慣らしから始め、ガーゼ→デンタルシート→歯ブラシと段階的に移行するのが一般的な方法です。歯磨きを好む猫向けのチキン風味やシーフード風味のジェルを使うと受け入れやすくなります。難しい場合は3〜6ヶ月に1度の獣医師によるスケーリングで補うことも選択肢のひとつです。
Q. PKD遺伝子検査はどこで受けられますか?
PKD1遺伝子変異の検査は、かかりつけ獣医師を通じて専門機関(国内の遺伝子検査会社)に依頼できます。Flowens Catは、繁殖に使う親猫のPKDの遺伝子検査を行っています(子猫個体の検査はしていません)。
まとめ:アメショの健康を守るために大切な3つのこと
アメリカンショートヘアは丈夫な品種とされますが、心臓の病気と体重管理を意識した日常ケアが、長く暮らす鍵です。
- 親猫の遺伝子検査をしている信頼できるブリーダーから子猫を迎える
- 年齢に合わせた定期健康診断を欠かさない(心臓の検診はかかりつけと相談を)
- 毎日の観察習慣で異変を早期キャッチする
病気のリスクを知ることは、愛猫を長く元気に迎えるための準備です。Flowens Catでは遺伝子検査済みの親猫から生まれたアメリカンショートヘアの子猫をご案内しています。品種の特徴・健康状態について気になる点はブリーダーが直接お答えします。まずはアメリカンショートヘアの子猫一覧や子猫一覧をのぞいてみてください。
アメショの性格についてはアメリカンショートヘアの性格記事、寿命・年齢別ケアの詳細はアメショの寿命記事もあわせてご覧ください。
※ 記事内の画像はイメージです。実際にお迎えいただける子猫の写真は子猫一覧でご覧いただけます。






