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猫の尿路結石、完全ガイド|ストルバイトvsシュウ酸カルシウムの違い・食事・手術

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猫の尿路結石、完全ガイド|ストルバイトvsシュウ酸カルシウムの違い・食事・手術

> 緊急警告:オスの猫が「トイレに何度も行くのに尿が出ない・ぐったりしている」場合、尿道閉塞の可能性があります。24〜48時間で死に至る緊急疾患です。すぐに動物病院(夜間救急含む)に連絡してください。

> TL;DR > - 猫の尿路結石は「ストルバイト」と「シュウ酸カルシウム」が2大原因 > - ストルバイト=尿がアルカリ性・食事療法で溶かせる場合あり > - シュウ酸カルシウム=尿が酸性・硬くて溶けない・手術が必要なことも > - オスの尿道は細く、結石が詰まると24時間以内に命に関わる > - 予防の柱は「水をたっぷり飲ませること」と「食事管理」

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猫の尿路結石とは?どこにできる?

猫の尿路結石(にょうろけっせき)は、腎臓・尿管・膀胱・尿道などの泌尿器にミネラルが結晶化して固まった石ができる病気です。

結石ができる場所によって症状が異なります。

部位症状の特徴
腎臓(腎結石)初期は無症状が多い。腰背部の痛み・血尿が出ることも
膀胱(膀胱結石)頻尿・血尿・排尿痛・少量ずつしか出ない
尿道(尿道結石)尿が出ない・力んで鳴く・緊急度最高
猫に最も多いのは膀胱結石です。膀胱の中にできた結石が膀胱粘膜を傷つけることで血尿・頻尿が起き、さらに結石が尿道に落ちると尿道閉塞という緊急事態に発展します。

猫の尿路全体の問題を理解するには猫の血尿、色と緊急度の見分け方も合わせて読むと病気の全体像がつかめます。

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猫の尿路結石の症状チェックリスト

以下の症状がひとつでもあれば、当日〜今すぐ動物病院へ受診してください。

緊急サイン(今すぐ病院)

  • トイレに何度も行くが尿がほとんど出ない
  • トイレで力みながら鳴く
  • ぐったりしている・呼びかけに反応が鈍い
  • お腹(膀胱部)が硬く膨れている
  • 嘔吐が続く

早めに受診(当日〜翌日)

  • 尿に血が混じっている(ピンク〜赤色)
  • 普段より頻繁にトイレに行く
  • 尿の量が明らかに少なくなった
  • 陰部を気にしてしきりに舐める
  • 食欲が落ちた

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2種類の結石:ストルバイトvsシュウ酸カルシウムの違い

猫の尿路結石で最も重要な知識が、結石の種類によって治療法がまったく異なるという点です。

結石の種類早見表

項目ストルバイトシュウ酸カルシウム
正式名称リン酸マグネシウムアンモニウムシュウ酸カルシウム
尿のpHアルカリ性(pH 7.0以上)酸性〜中性(pH 6.5以下)
食事との関係マグネシウム・リン過多、水分不足カルシウム・シュウ酸過多、過度な酸性食
食事療法溶かせる場合がある(療法食)溶けない(食事療法のみでは除去不可)
手術の必要性小さければ療法食で溶解できる大きさによっては外科手術が必要
なりやすい猫若〜中年猫・メスにやや多い7歳以上の中高年・去勢オスにやや多い
発症しやすい条件細菌性膀胱炎・水分摂取不足肥満・高カルシウム食・遺伝的素因

ストルバイト結石(アルカリ尿型)

ストルバイトは猫の泌尿器結石の中で最も発生頻度が高いとされています(全体の40〜50%前後)。

尿がアルカリ性に傾いているときにマグネシウムとリンとアンモニアが結合して結晶化します。細菌性膀胱炎が引き金になることも多く、若い猫(1〜6歳)やメスの猫に比較的多く見られます。

治療の特徴: 獣医師処方の療法食(尿を酸性化・マグネシウムを制限したフード)を続けることで、数週間〜数ヶ月で結石が溶けるケースがあります。ただし自己判断で市販の「結石ケアフード」に切り替えることは禁物です。種類の確認なしに誤った対処をすると悪化します。

シュウ酸カルシウム結石(酸性尿型)

シュウ酸カルシウムは、尿中のシュウ酸とカルシウムが結合して硬い結晶になったものです。一度できると食事療法では溶かせないのが最大の特徴です。

中高年のオス猫(特に7歳以上の去勢済み)や、遺伝的にカルシウム代謝が影響されやすい個体に多い傾向があります。近年、食事の過度な酸性化(ストルバイト予防を意識しすぎたフード管理)がシュウ酸カルシウムのリスクを高める可能性も指摘されています。

治療の特徴: 結石が小さければ経過観察と食事管理、大きければ外科手術または内視鏡的除去が必要になります。手術コストは膀胱切開の場合で8〜20万円程度が目安(病院・地域により大きく異なります)。

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オスの猫に尿路結石が危険な理由

猫の尿路結石で命に関わる最大のリスクが尿道閉塞(にょうどうへいそく)です。

オスの猫の尿道はメスに比べて細く長く、特に陰茎部の尿道は直径1〜2mmしかありません。ここに小さな結石・結晶・粘液栓が詰まると尿が完全に出なくなります。

経過時間体への影響
閉塞後6〜12時間膀胱が膨れ、強い不快感・痛みが現れる
閉塞後12〜24時間腎臓へのダメージが始まる(急性腎不全リスク)
閉塞後24〜48時間高カリウム血症・心停止リスク。死亡するケースも
「さっきまで元気だったのにぐったりしている」という急変が尿道閉塞の典型パターンです。12時間以上様子を見ることは死亡リスクを高めます。迷ったら今すぐ電話してください。

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猫の尿路結石の食事療法(処方食の実例)

結石の治療・予防において食事管理は最重要です。ただし必ず獣医師の診断を経てから開始してください。種類を誤ると逆効果になります。

ストルバイト用療法食(アルカリ化を防ぐ)

代表的な処方食:

  • ヒルズ プリスクリプション・ダイエット c/d マルチケア(尿を弱酸性に保つ・マグネシウム制限)
  • ロイヤルカナン 泌尿器サポート(S/O)(ストルバイト溶解・尿量増加)
  • ピュリナ プロプラン ベテリナリーダイエット UR

シュウ酸カルシウム用管理食(再発予防)

  • 結石除去後の再発予防が主目的(溶解効果なし)
  • カルシウム・シュウ酸・ビタミンD・タンパク質の制限が主軸
  • ロイヤルカナン 腎臓サポート または ヒルズ プリスクリプション・ダイエット w/d が使われることが多い

食事療法の注意点

  • 療法食以外の食べ物を与えない(おやつも原則禁止・獣医師に確認)
  • 必ずウェットフードも組み合わせ、水分摂取量を増やす
  • 4〜8週間ごとにレントゲン・エコー・尿検査で効果を確認する
  • 「溶けた」と判断されても、維持・予防フードに切り替えが必要

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水分補給で結石リスクを下げる

尿路結石の最大の予防策のひとつが飲水量を増やして尿を薄くすることです。尿が濃くなるほどミネラルが結晶化しやすくなります。

体重別の1日必要水分量の目安

体重1日の目安水分量
2kg約80〜100ml
3kg約110〜130ml
4kg約140〜160ml
5kg約170〜190ml
※食事中の水分も含む。ウェットフードは約80%が水分のため、ドライフード中心の猫は特に飲水量が不足しがちです。

飲水量を増やす工夫:

  • ウェットフードをメインまたはトッピングとして与える
  • 水飲み器を複数箇所に置く(猫は移動せずに飲む場所を好む)
  • 循環式の流れる水飲み器に変える(猫は流水を好む傾向がある)
  • 水の温度を37°C前後(体温に近い)に変えてみる
  • 水に少量のチキンスープ(無塩・玉ねぎ不使用)を加える

猫の水分補給については猫が水を飲まない原因と対策でさらに詳しく解説しています。

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手術が必要になるケースと費用の目安

ストルバイト以外、または療法食で溶解できなかった結石は外科的処置が必要です。

処置の種類対象費用目安
膀胱切開術(シストトミー)膀胱結石(特にシュウ酸カルシウム)8〜20万円
尿道カテーテル処置尿道閉塞(オス猫の緊急対応)3〜10万円
尿道造口術(PU手術)繰り返す尿道閉塞のオス猫15〜30万円
腎盂切開・尿管切開腎臓・尿管の結石20万円〜(専門病院)
※費用は病院・地域・猫の状態により大きく異なります。入院・術後管理・検査費用が別途かかる場合があります。ペット保険に加入している場合は補償の対象になることが多いので、事前に確認しておくことをお勧めします。

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Flowens Catが取り組む泌尿器トラブル予防

ブリーダーとして、子猫の泌尿器の健康は特に気をかけているポイントです。

  • 全頭に獣医師健康診断を実施: お迎え前に腎臓・膀胱を含む全身チェックを行い、先天的な泌尿器の異常がないか確認します。
  • 食事指導の提供: お迎え時に現在与えているフードの種類・量をお伝えし、切り替え時の注意点も説明しています。
  • 水分摂取のアドバイス: 子猫期からウェットフードを組み合わせる食生活を推奨し、尿濃縮リスクを下げています。
  • お迎え後のLINEサポート: 「尿の色がおかしい」「トイレの回数が増えた」というご相談にもすぐに対応します。

健康管理への取り組みページでは、当キャッテリーの検査体制を詳しく紹介しています。健康な子猫を探している方は子猫一覧からご覧ください。

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よくある質問(FAQ)

猫の尿路結石は自然に治りますか?

自然治癒は期待できません。小さなストルバイト結石は療法食で溶ける場合がありますが、それは「獣医師の指示のもとで食事療法を行った場合」です。何も対処しなければ結石は大きくなり、尿道閉塞・腎不全に進展するリスクがあります。症状を確認したら必ず受診してください。

猫の尿路結石の検査はどんなことをしますか?

尿検査(pH・結晶の有無・細菌)・レントゲン検査(石灰化した結石の確認)・超音波検査(膀胱・腎臓の状態確認)が基本セットです。結石の種類を確定するには、排出または除去した結石を専門機関で分析(結石分析検査)するのが最も確実です。

ストルバイトとシュウ酸カルシウムは見た目で見分けられますか?

見た目だけでの判別は非常に難しいです。ストルバイトは白〜クリーム色の砂状・泥状のことが多く、シュウ酸カルシウムは白〜黄色がかった硬い石状になることが多いですが、確定には尿検査と画像検査が必要です。

猫の尿路結石は食事だけで予防できますか?

食事管理は重要ですが、それだけでは完全な予防にはなりません。水分補給・定期的な尿検査(年1〜2回)・体重管理・ストレス軽減を組み合わせることが大切です。特に過去に結石になったことがある猫は、予防食と定期検査の継続が再発予防の鍵です。

猫の尿路結石の手術は成功しますか?

膀胱結石の外科手術(膀胱切開術)は一般的な手術で、適切な病院であれば成功率は高いです。ただし術後の再発予防(食事管理・定期検査)が不十分だと再発するリスクがあります。特にシュウ酸カルシウムは術後も継続的な管理が必要です。

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まとめ

猫の尿路結石は、ストルバイト(アルカリ尿型・食事療法で溶かせる場合あり)とシュウ酸カルシウム(酸性尿型・溶けない・手術が必要なことも)の2種類が主要で、治療法がまったく異なります。

最も危険なのはオスの尿道閉塞です。「トイレに行くのに尿が出ない」という状態は12〜24時間で命に関わります。迷ったら今すぐ動物病院に電話してください。

予防の柱は「水分をたっぷり摂らせること」と「適切な食事管理」。定期的な尿検査で早期発見することが、猫との長い生活を守る最善の方法です。

血尿・頻尿の原因全般については猫の血尿、色と緊急度の見分け方を、水分補給の具体的な工夫については猫が水を飲まない原因と対策もあわせてご覧ください。よくある質問でも健康に関するQ&Aをまとめています。

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