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猫の毛色の種類を遺伝子から解説|タビー・キャリコ・ポイントまで全網羅

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猫の毛色の種類を遺伝子から解説|タビー・キャリコ・ポイントまで全網羅

> TL;DR(要約): 猫の毛色は「ブラック・ホワイト・レッド(オレンジ)」の3色を基礎に、希釈遺伝子・縞遺伝子・白斑遺伝子などが組み合わさり、10種類以上のパターンが生まれます。毛色は品種選びの重要な手がかりです。

猫を迎えようとするとき、多くの方がまず「どんな柄の子にしようか」と考えます。黒猫・三毛・キジトラ・ラグドールのポイント柄…それぞれの毛色がなぜ生まれるのかを知ると、品種選びがぐっと楽しくなります。

この記事では、猫の毛色を決める遺伝子のしくみから、代表的なパターンの分類、Flowens Cat が取り扱う品種ごとの毛色バリエーションまでを体系的にまとめました。毛色シリーズ記事の「ハブ」として、各色の詳細ページへのリンクも充実させています。

猫の毛色はどう決まる? 遺伝子のしくみ

猫の毛色の基礎は、わずか2種類のメラニン色素から成り立っています。

  • ユーメラニン(真性メラニン): 黒・茶・青(グレー)など暗い色を作る
  • フェオメラニン(亜鉛メラニン): オレンジ・黄・クリームなど暖色系を作る

これらの色素がどの割合で産生されるかを、主に以下の遺伝子が制御しています。

遺伝子役割代表的な効果
B遺伝子(TYRP1)黒色の濃淡B=ブラック / b=チョコレート / b^l=シナモン
D遺伝子(MLPH)色の希釈D=フル発色 / dd=希釈(ブラック→ブルー、レッド→クリーム)
O遺伝子(ASIP関連)オレンジ化X染色体上に存在。メスのみ2色を混在させられる
A遺伝子(ASIP)タビー縞の有無A=縞あり / aa=縞なし(ソリッド)
S遺伝子(KIT)白斑S=白い部分あり / ss=白斑なし
W遺伝子(KIT変異)全身白W=全白(その他の色を消す)
cs遺伝子ポイントカラー温度感受性チロシナーゼ。体の末端だけに色が出る
これらの遺伝子が組み合わさることで、猫の毛色パターンは理論上100通りを超えます。

単色(ソリッド)— 一色に染まる美しさ

単色(ソリッド) とは、縞や斑点がなく体全体が均一な一色の毛色です。A遺伝子がaa(劣性ホモ)で、縞模様が抑制された状態です。

代表的な単色の種類:

色名遺伝子型(例)代表品種
ブラックBBDD(aa)ブリティッシュショートヘア、ペルシャ
ブルーBBdd(aa)ブリティッシュショートヘア、ラグドール
チョコレートBbdd(aa)などペルシャ、ブリティッシュショートヘア
ライラックbbdd(aa)ペルシャ、ブリティッシュショートヘア
レッドO遺伝子作用アメリカンショートヘア、ノルウェージャンフォレストキャット
クリームO + D希釈ペルシャ、ラグドール
ホワイトW遺伝子優位ブリティッシュショートヘア、ペルシャ
黒猫の性格や特徴については「黒猫の性格と飼い方」で、白猫については「白猫の性格」で詳しく解説しています。

タビー(縞・斑点・渦巻き)— 最もポピュラーな模様

タビーは猫の毛色の中で最も多く見られるパターンで、自然界の保護色としての名残です。A遺伝子が働いている(Aが1つ以上ある)と縞が現れます。

タビーには4つのサブタイプがあります:

タビーの種類模様の特徴代表品種
マッカレルタビーサバのような縦縞アメリカンショートヘア、ノルウェージャンフォレストキャット
クラシックタビー渦巻き模様(大理石状)アメリカンショートヘア、ブリティッシュショートヘア
スポッテッドタビー斑点模様アメリカンショートヘア、エジプシャンマウ
ティックドタビー毛の1本1本に縞(縞は体に出ない)アビシニアン、サイベリアン
キジトラは「ブラウン・マッカレルタビー」の和名で、日本で最もポピュラーな猫柄です。キジトラ猫の性格と特徴でさらに詳しく解説しています。

また茶トラ(レッド・タビー)については「茶トラ猫の性格」でまとめています。

ポイントカラー(カラーポイント)— 耳・顔・手足・しっぽだけに色が出る

ポイントカラーは、体の末端(耳・マズル・四肢・尾)だけに色が出て、体幹部が白〜クリームになる模様です。

この仕組みは「温度感受性チロシナーゼ」という酵素によるものです。体の末端は体温が低く(33〜35℃程度)、この温度帯でのみチロシナーゼが活性化してメラニンが産生されます。体幹部(38℃前後)では酵素が働かず、色が出ません。

そのため、子猫は生まれた直後は全身クリームで、成長とともに末端から色が濃くなっていきます。

ポイントの色名特徴代表品種
シールポイント濃褐色〜黒のポイントラグドール、ペルシャ
ブルーポイントグレーのポイントラグドール、ブリティッシュショートヘア
チョコレートポイントミルクチョコ色のポイントラグドール、ペルシャ
フレームポイントオレンジ〜赤のポイントラグドール
クリームポイント薄いオレンジのポイントラグドール、ペルシャ
トーティポイント複数色混在のポイントラグドール(メスのみ)
ラグドールのポイントカラーバリエーションはラグドールの品種ページに詳細があります。

バイカラー・ハーレクイン— 白と色の組み合わせ

バイカラーは白と1色(またはタビー)の2色構成。S遺伝子(白斑遺伝子)が働くことで、白い部分が生まれます。

パターン名白の割合特徴
バイカラー約50%顔・腹・足に白が入る
ハーレクイン約75%体の大部分が白で、頭・背中に色のパッチ
ヴァン約90%ほぼ全白、頭頂と尾だけに色あり(ターキッシュバン型)
ミテッド(グローブ)白は足先のみラグドールの「ミテッド」が典型
ラグドールのミテッドパターンはファンが多く、「手袋をした猫」として人気があります。

トーティシェル(べっこう・錆び猫)— オレンジと黒の混在

トーティシェル(トーティ)はオレンジ(レッド)と黒(または希釈色)が細かく混在した柄です。三毛猫(キャリコ)と同じ遺伝的メカニズムですが、白斑遺伝子(S)が働いていない状態です。

  • 黒×オレンジ: クラシックなトーティシェル
  • ブルー×クリーム: ダイリュートトーティ(希釈色版)
  • チョコレート×レッド: チョコレートトーティ

トーティはほぼメス専用の柄です(O遺伝子がX染色体に存在するため、XX染色体を持つメスにしか2色が混在できません)。

キャリコ(三毛)— 白・黒・オレンジの三色

キャリコは三毛猫の英語名です。トーティシェルに白斑遺伝子(S)が加わったもの。白・黒・オレンジの3色が大きなパッチ状に分かれます。

三毛猫の遺伝的なしくみ(なぜほぼメスなのか、オスが約30,000分の1の確率で生まれる理由)については「三毛猫の性格と遺伝学」で科学的に詳しく解説しています。

キャリコのバリエーション:

種類特徴
キャリコ(三毛)白+黒+オレンジ(鮮やか)
ダイリュートキャリコ白+グレー+クリーム(淡い三毛)
パッチドタビー(キャリコタビー)タビー柄+三毛

アグーチ毛(ティックド)— 1本の毛に複数の色帯

ティックド(アグーチ)は、1本の毛が根元から先端にかけて複数の色帯(バンディング)を持つ特殊な構造です。体全体に縞模様が現れず、砂漠の砂のような色調になります。

代表的な品種はアビシニアンですが、サイベリアンのゴールデン系なども毛先のバンディングが美しい品種です。サイベリアンの品種ページではセミロングの被毛の特徴を詳しく解説しています。

Flowens Cat 取扱品種 × 毛色バリエーション早見表

品種主な毛色・柄代表的なカラー名
マンチカンソリッド・タビー・バイカラー・ポイント多数ブラック・ホワイト・タビー各色
ノルウェージャンフォレストキャットタビー・ソリッド・バイカラー・トーティブラウンタビー・ホワイト・シルバータビー
ラグドールカラーポイント・ミテッド・バイカラーシール・ブルー・チョコ・フレーム各ポイント
サイベリアンタビー・ソリッド・カラーポイント(ネバマスク)シルバータビー・ゴールデン・ブラウンタビー
ブリティッシュショートヘアソリッド・タビー・バイカラー・カラーポイントブルー・ブラック・シルバータビー
ラガマフィンバイカラー・タビー・ソリッド多数ホワイト・ブラウンタビー・バイカラー
ペルシャソリッド・シェーデッド・スモーク・キャリコホワイト・ゴールデン・キャリコ
エキゾチックショートヘアペルシャと同等の多彩なカラーシルバー・ゴールデン・カラーポイント
アメリカンショートヘアクラシックタビー・スポッテッドタビー・ソリッドシルバータビー・ブラウンタビー
詳しくは品種一覧からご確認いただけます。現在販売中の子猫は毛色・柄から検索できる子猫一覧もご活用ください。

毛色と目の色の関係

猫の目の色も遺伝子によって決まり、毛色と連動することがあります。

  • ホワイト(W遺伝子)の猫: ブルーアイになりやすく、稀にオッドアイ(左右で色が違う)が出る。ブルーアイの白猫は先天性難聴のリスクが報告されている(Robertson et al., 1999)
  • ポイントカラーの猫: ブルーアイが固定。チロシナーゼの作用範囲が目にも及ぶため
  • キャリコ・トーティ: 目の色は多様で、ゴールド・グリーン・カッパーが多い
  • タビー・ソリッド: ゴールド・カッパー・グリーンが一般的

猫の目の色についてはさらに詳しく猫の目の色と遺伝の関係でも解説しています。

よくある質問(FAQ)

Q. 猫の毛色は何種類ありますか? A. 基本色(ブラック・ホワイト・レッド)を基礎に、希釈・縞・白斑・ポイントなどの遺伝子が組み合わさるため、公認カラーだけでも品種ごとに数十〜100種類以上が存在します。猫全体の毛色パターンを理論値で数えると200種類を超えるとも言われています。

Q. オス猫とメス猫で出やすい毛色は違いますか? A. はい、違います。トーティシェル・キャリコ(三毛)はO遺伝子がX染色体に乗っているため、XX染色体を持つメスにしか出ません(オスはXY染色体のため、通常は黒かオレンジのどちらかになる)。逆に、レッド(茶トラ)はXY染色体でも1つのO遺伝子で発現するため、オスに出やすい色です。

Q. 毛色と性格の関係はありますか? A. 遺伝的な直接の因果関係は科学的に証明されていません。UC Davis の研究(2015年)でオレンジ・キャリコ・トーティ系の猫に「チャレンジングな行動」が多いという飼い主評価の傾向が報告されていますが、これはアンケートベースのデータです。実際の性格は品種・個体差・育ち方が主な決定因子です。

Q. なぜ同じ品種でも毛色がたくさんあるのですか? A. 品種の定義は「体型・被毛の長さ・顔つき」などの身体的特徴が中心です。毛色はその品種が持つ遺伝子の組み合わせ次第で多様に出現します。例えばブリティッシュショートヘアは30色以上の公認カラーがあり、どれも「ブリティッシュショートヘア」です。

Q. 毛色は子猫のうちに変わることがありますか? A. ポイントカラー(ラグドール・サイベリアンのネバマスクなど)は生まれた直後はほぼ白で、成長とともに末端に色が濃く出てきます。タビーの縞も成長で鮮明になることがあります。ソリッドカラーの子猫が成猫になるにつれて色調が安定することもあります。

まとめ — 毛色から猫との縁を見つけよう

猫の毛色は単なる「見た目」ではなく、何百万年もの進化と遺伝子のドラマが凝縮されたものです。ソリッドの均一な美しさ、タビーの自然界からの保護色、ポイントカラーの温度感受性という不思議なしくみ、三毛の染色体ドラマ——どれも奥深い世界があります。

Flowens Cat では、マンチカン・ラグドール・ブリティッシュショートヘアをはじめとする10品種を取り扱い、それぞれに豊富なカラーバリエーションがあります。遺伝子検査・獣医師による健康診断済みの子猫をご紹介していますので、まずは子猫一覧でお好みの毛色・品種の子猫をご確認ください。

毛色シリーズの各記事もあわせてご覧いただくと、毛色の特徴がより深く理解できます:

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