> 猫の目の色はメラニン色素の量で決まり、ブルー・グリーン・ヘーゼル・ゴールド・カッパー・オッドアイの6種類に大別されます。子猫は生まれながら全員ブルーアイで、生後3〜6か月かけて本来の色に変化します。
猫の目の色の種類は何種類?—— 6分類と見分け方
猫の目の色は主に6種類に分類されます。人間の目の色と同様、虹彩(こうさい)に含まれるメラニン色素の量と分布によって決まります。
| 目の色 | 別称・英語名 | 色のイメージ |
|---|---|---|
| ブルー | Blue | 澄んだ水色〜深い青 |
| グリーン | Green | エメラルド〜薄緑 |
| ヘーゼル | Hazel | 緑がかった茶色 |
| ゴールド/イエロー | Gold / Yellow | 黄金色〜レモンイエロー |
| カッパー | Copper | 深いオレンジ〜赤銅色 |
| オッドアイ | Odd-eye(奇眼) | 左右で異なる2色 |
目の色を決めるのはメラニン量—— 色の科学
猫の虹彩の色は、2種類のメラニン色素(ユーメラニン・フェオメラニン)の量と構造によって決まります。
- ユーメラニン(真のメラニン)が多い → ゴールド〜カッパー
- フェオメラニン(赤みのメラニン)の比率が高い → グリーン〜ヘーゼル
- メラニンがほぼない → ブルー(光の散乱により青く見える)
ブルーアイは色素がないのではなく、チンダル散乱(青い光が他の波長より多く散乱される現象)によって青く見えます。これは空が青く見える原理と同じです。遺伝子レベルでは、ブルーアイは虹彩のメラノサイト(色素細胞)が色素を作れない状態を指します。
この仕組みを知っておくと、後述するオッドアイや白猫の難聴リスクとの関係も理解しやすくなります。
子猫は全員ブルーアイ—— キトゥンブルーの謎
生まれたばかりの子猫は、品種や毛色にかかわらず全員がブルーアイです。これを「キトゥンブルー」と呼びます。
理由はシンプルで、虹彩のメラノサイトが生後すぐには活性化していないためです。子猫は出生時に目が閉じており、生後10〜14日で開眼します。この時点ではまだメラニン合成が始まっておらず、散乱光による青色が見えます。
生後3週頃からメラノサイトが活性化し、メラニン産生が始まります。目の色が安定するのはおおむね生後3〜6か月。ラグドールなど一部の品種は、最終的な目の色になるまで1年近くかかることもあります。
お迎え時(生後3〜4か月)の目の色が成猫の色とは限りません。 ブリーダーとして「この子は成猫になるとどんな目の色になりますか?」というご質問をよくいただきます。親猫の目の色と遺伝子型が参考になりますが、完全に確定するのは生後6か月以降です。
ブルーアイが成猫になっても変わらない品種—— シャムとラグドール
ほとんどの猫はキトゥンブルーから成猫の目の色に変化しますが、成猫になってもブルーアイを保つ品種があります。代表的なのはシャム系品種です。
ブルーアイを保つ仕組み(cs遺伝子)
シャム猫が持つcs遺伝子(カラーポイント遺伝子)は、体温が低い部位(耳・顔・四肢・尻尾)にのみメラニンを産生させる働きをします。同時に虹彩のメラノサイトも抑制するため、成猫になってもブルーアイが維持されます。
この遺伝子を持つ品種は、目の色が「薄いブルー〜濃いサファイアブルー」の範囲に収まります。
成猫でもブルーアイになる主な品種
| 品種 | 目の色の特徴 |
|---|---|
| シャム | 濃いサファイアブルー |
| ラグドール | 明るいオーシャンブルー |
| バーミーズ(ブルーポイント) | 薄いブルー |
| トンキニーズ | ブルー〜アクア(バリエーションあり) |
オッドアイの仕組みと白猫の難聴—— 知っておきたい遺伝の話
オッドアイ(奇眼)は、左右の目で虹彩の色が異なる状態です。日本では古くから「金目銀目」とも呼ばれ、縁起が良いとされてきました。
なぜオッドアイが生まれるのか
オッドアイは片方の虹彩だけメラノサイトの活性が低い状態で生じます。白猫で特に多く見られるのは、白毛を作るW遺伝子(Dominant White)がメラノサイトの分布に不規則な影響を与えるためです。片目では色素形成が抑制され、もう片目では正常に色素が産生される——その非対称性がオッドアイを生み出します。
ブルーアイと難聴リスクの関係
白猫のブルーアイまたはオッドアイと難聴リスクには統計的な相関があります。内耳にもメラノサイトが存在し、音を電気信号に変換する仕組みに関与しているため、W遺伝子によってメラノサイトが欠如すると感音性難聴が生じることがあります。
| 目の色(白猫) | 難聴リスクの目安 |
|---|---|
| 両目ブルー | 約65〜85% |
| オッドアイ(片目ブルー) | 約30〜40%(ブルー側の耳) |
| 両目ゴールド/グリーン | 約10〜20% |
白猫の難聴とW遺伝子の関係については白猫の性格と難聴リスクの記事でさらに詳しく解説しています。
品種別 目の色早見表—— Flowens Cat 取扱品種
Flowens Cat が取り扱う品種ごとの目の色の傾向をまとめました。目の色は個体差がありますが、品種標準の傾向として参考にしてください。
| 品種 | 代表的な目の色 | 備考 |
|---|---|---|
| ラグドール | ブルー(固定) | cs遺伝子でブルーが維持される |
| ペルシャ | カッパー・ブルー(ホワイトに多い) | カラーによって異なる |
| マンチカン | ゴールド〜グリーン | 毛色・血統によって幅広い |
| ノルウェージャンフォレストキャット | ゴールド〜グリーン・カッパー | ブルーは稀 |
| サイベリアン | ゴールド〜グリーン | 品種標準はゴールド・グリーン |
| ブリティッシュショートヘア | ゴールド〜カッパー・ブルー | カラーポイントではブルーも |
| ラガマフィン | ゴールド〜グリーン・カッパー | 多彩なカラー展開 |
| エキゾチックショートヘア | カッパー・ゴールド | ペルシャと近い傾向 |
| アメリカンショートヘア | ゴールド〜グリーン | シルバーの子はグリーンが多い |
目の色と健康の関係—— 色の変化は受診のサイン?
健康な猫の目の色は生後6か月を過ぎると安定し、その後は変化しないのが通常です。成猫になってから目の色が変わったときは、健康上のサインである可能性があります。
注意が必要な目の変化として:
- 虹彩の色が一部または全体的に褐色・暗色に変化 → 虹彩メラノーマ(腫瘍)の可能性
- 目が充血して赤みがかって見える → ぶどう膜炎・眼圧上昇の可能性
- 白濁・霞がかかって見える → 白内障・角膜の問題の可能性
- 左右の目の色が急に変わった → ホルネル症候群など神経系の問題の可能性
これらの変化に気づいたら、自己判断せず速やかに獣医師の診察を受けてください。「目の色が変わったかも?」と感じる程度の微妙な変化でも、早期発見が重要です。
よくある質問 — 猫の目の色
Q. 猫の目の色は何種類ありますか?
大きく6種類(ブルー・グリーン・ヘーゼル・ゴールド・カッパー・オッドアイ)に分類されます。さらに細かく分けるとアクア、サファイア、アンバーなどの呼称も使われます。いずれも虹彩のメラニン色素の量と分布の違いで生まれます。
Q. 子猫の目の色はいつ確定しますか?
生後3〜6か月が目安です。生まれたばかりの子猫は全員ブルーアイですが、メラノサイトが活性化するにつれて本来の色に変化します。品種によっては生後1年近くかかることもあります。お迎え直後(生後3〜4か月)の目の色が最終的な色とは限らない点に注意してください。
Q. オッドアイの猫は病気ですか?
病気ではありません。遺伝的な色素分布の非対称性で生まれる自然な状態です。ただし、白猫のオッドアイの場合はブルーアイ側の耳で難聴が生じやすい傾向があります(約30〜40%)。健康上の問題とはなりませんが、知識として持っておくと安心です。
Q. ラグドールはなぜ全員ブルーアイなのですか?
ラグドールはカラーポイント(cs遺伝子)を持つ品種として確立されており、品種標準でブルーアイが規定されています。cs遺伝子が虹彩のメラノサイト活性を抑制するため、成猫になってもブルーアイが維持されます。
Q. 猫の目の色が突然変わったらどうすればいいですか?
生後6か月以降に目の色が変化した場合は、虹彩メラノーマや眼科系疾患のサインである可能性があります。早めに動物病院を受診してください。微妙な変化でも「いつもと違う」と感じたら、定期的な健康診断の際に獣医師に確認することをおすすめします。
まとめ—— 猫の目の色は「メラニン量」で決まる
猫の目の色は虹彩のメラニン色素量によってブルーからカッパーまでグラデーション状に変化します。子猫期のキトゥンブルーは全品種共通の現象で、成猫になるにつれて本来の色が現れます。
シャム系品種(ラグドールを含む)はcs遺伝子によって成猫でもブルーアイを保ち、白猫のオッドアイはW遺伝子と内耳のメラノサイト欠如による難聴リスクと関連します。目の色の変化は健康のサインにもなるため、日頃からよく観察する習慣をつけることが大切です。
Flowens Cat ではラグドール・ペルシャをはじめ、個性豊かな目の色を持つ品種を取り扱っています。現在販売中の子猫一覧から、ぜひお気に入りの一匹を探してみてください。毛色・目の色のご相談もお気軽にどうぞ。


