*執筆:Flowens Cat ブリーダー(動物取扱業登録・関東5・中部3の全国8拠点、常時140頭前後を管理)/2026年7月更新*
この記事の要点 — 猫の「甘えん坊」は①そばにいたい欲求 ②密着したい欲求 ③要求を声で伝える欲求という、複数の行動が組み合わさったものです。海外の愛着研究では猫の約65%が飼い主に安定した愛着を示すと報告されており、これは人間の乳幼児とほぼ同水準の割合です。そして「人懐っこさ」と「甘えん坊度」は別の物差しであることが、本記事いちばんのポイントです。「うちに来る子は、ちゃんと甘えん坊になってくれるでしょうか」——見学にいらっしゃるお客様から、この質問を本当によくいただきます。実際、Flowens Catが見学者に実施しているアンケート(回答649件)でも、ブリーダーに期待することの上位に「社会性(63%)」が入っており、多くの方が「人懐っこく甘えてくれる子」を望んでいることがうかがえます。
一方で、「甘えん坊な猫種ランキング」と検索すると、どのサイトも判で押したように同じ8〜9品種を並べ、ゴロゴロ・スリスリ・お腹見せといった仕草を紹介して終わっています。そこには「そもそも甘えん坊とは何なのか」という一番大事な問いへの答えがほとんどありません。
Flowens Catは関東5・中部3の全国8拠点で、常時140頭前後(2026年7月時点)の猫を管理する専門ブリーダーです。この記事では、海外の学術研究とブリーダーとしての一次データを組み合わせながら、「甘えん坊」という言葉の中身を分解し、通説とどこがずれているのかを一つずつ検証していきます。
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猫の「甘えん坊」とは?3つの行動で紐解く

結論から言うと、「甘えん坊」とひとことで言っても、そこには性質の異なる3つの行動が混ざっています。この3つを分けて考えるだけで、「うちの子は甘えん坊なのか、そうじゃないのか」という漠然とした悩みがかなり整理できます。
| 行動の軸 | 具体的な行動 | 意味すること |
|---|---|---|
| 近接欲求 | 部屋を移動するとついてくる、同じ部屋にいたがる | そばにいること自体への安心感 |
| 密着欲求 | 膝に乗る、抱っこを求める、体を預けてくる | 身体接触への信頼・依存 |
| 発声・要求行動 | 鳴いて呼ぶ、前足で触れて催促する | コミュニケーションによる要求 |
「甘えん坊かどうか」を一つの物差しで判断しようとすると、この3つの軸のズレに戸惑うことになります。次の章では、そもそもなぜ猫はこうした行動を見せるのか、愛着の科学から見ていきます。
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なぜ猫は甘えるのか?「愛着」の科学が示すデータ

結論から言うと、猫が飼い主に見せる甘え方の土台には、人間の子どもと同じ「愛着」の仕組みがあると考えられています。
2019年、アメリカ・オレゴン州立大学の研究チームは、猫と飼い主の関係を「セキュアベーステスト(Secure Base Test)」という手法で調べました(Vitale, Behnke & Udell, 2019, *Current Biology*)。これはもともと人間の乳幼児の愛着研究で使われてきた手法で、初めて入る部屋で「猫と飼い主が2分間一緒に過ごす→飼い主が2分間退室する→2分間再会する」という3つの場面をつくり、猫の反応を観察するというものです。
その結果、猫の約65%が飼い主に対して「安定した愛着(secure attachment)」を示したと報告されています(子猫で64.3%、成猫で65.8%という内訳も紹介されていますが、これは複数の科学系メディア経由の情報のため目安としてご覧ください)。安定した愛着を示す猫は、飼い主が部屋に戻ってくると探索行動を再開しやすく、飼い主を「安心して戻れる基地」として認識している状態と説明されています。
この65%という数字が興味深いのは、人間の乳幼児を対象にした先行研究でも、安定愛着を示す割合はおよそ65%程度とされている点です。つまり猫が飼い主に見せる甘え方は、「懐いている・懐いていない」という曖昧な感覚だけの話ではなく、人間の親子関係とも比較できる愛着の仕組みとして説明できる可能性がある、ということです。
Flowens Catでも、引き渡し前の生後8週間で複数のスタッフが日替わりで子猫に接する社会化プログラムを行っています。特定の1人だけに愛着が偏らないよう、複数人との安定した関わりを経験させることが、新しい家族との間にも安定した愛着を築きやすくする土台になっていると感じています。
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「人懐っこい」と「甘えん坊」は同じ意味ではない
結論から言うと、「誰にでも積極的に近づく社交性」と「懐に入った相手への密着した甘え方」は、まったく別の軸で動いています。 これは「甘えん坊な猫種」を紹介する記事のほとんどが混同している点で、Flowens Catが日々の飼育経験の中で最も強く実感していることでもあります。
フィンランドの研究チームが猫5,726頭・19の品種グループを対象に行った大規模調査(Salonen et al., 2019, *Scientific Reports*)では、品種ごとに「対人接触を求める傾向(人に近づき、接触を求める度合い)」を統計的に比較しています。この調査で、ペルシャ・エキゾチックショートヘアのグループは、対人接触スコア・攻撃性スコアともに最も低いグループのひとつとして報告されました。
一見すると「エキゾチックショートヘアは冷たい猫種なのか」と誤解してしまいそうなデータです。しかし当キャッテリーでエキゾチックショートヘアを育てている実感は違います。エキゾチックショートヘアの性格記事でも書いている通り、この品種は「近くにいたいけれど、ベタベタはしない」という独特の距離感を持っています。飼い主が忙しそうなときは静かに待ち、余裕があるときにそっと膝に乗ってくる——これは「誰にでも積極的に近寄っていく社交性」は控えめでも、「信頼した相手への密着した甘え」は決して弱くないことを示しています。
整理すると、次のようになります。
- 社交性が高い=誰に対しても人懐っこく近づく傾向(見知らぬ人・来客への反応で測られやすい)
- 甘えん坊度が高い=信頼した相手への密着・依存の強さ(飼い主との関係の深さで測られやすい)
この2つは相関することもありますが、一致するとは限りません。「初対面の人にはあまり寄っていかないけれど、家族にだけは異常なほど甘える」猫も、「誰にでもフレンドリーだけど、特定の人への執着は薄い」猫も、どちらも実在します。「甘えん坊な猫種ランキング」のような記事を読むときは、それが「社交性」の話なのか「密着度」の話なのか、一度立ち止まって考えてみることをおすすめします。
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甘えん坊は生まれつきか、育て方か?父猫の性格を引き継いだ37頭の研究

結論から言うと、甘えん坊な気質は「親からの遺伝」と「子猫時代の育ち方」の両方から形づくられます。 どちらか一方だけが正解ではありません。
遺伝の影響を示す代表的な研究に、1995年に発表されたイギリスの調査があります(McCune, 1995, *Applied Animal Behaviour Science*)。この研究では、子猫37頭(オス19・メス18、母猫8頭・父猫2頭、12腹)を対象に、「社会化を十分に受けたかどうか」と「父猫が人に対して友好的かどうか」の組み合わせで子猫をグループ分けし、生後1年時点で見知らぬ人にどう反応するかを観察しました。
結果は明確でした。子猫は父猫に一度も会ったことがないにもかかわらず、父猫が人懐っこいグループの子猫は、見知らぬ人に近づく・触れる・鳴きかけるまでの反応が速く、頻度も高かったのです。McCuneはこれを、父猫由来の「物おじしなさ(boldness)」という気質が遺伝的に伝わった結果と説明しています。会ったこともない親の性格が、その後の甘え方の土台になり得るというのは、直感的には少し意外な発見ではないでしょうか。サンプル数37頭という規模の研究であるため、この結果を絶対的な法則として受け取るのではなく、「遺伝の影響は無視できない」という手がかりとして捉えるのが誠実な向き合い方だと考えています。
だからこそFlowens Catでは、子猫を選ぶ際に親猫(サイアー・ダム)の性格も参考情報としてお伝えしています。「物おじしない父猫」「人懐っこい母猫」から生まれた子猫は、同じように人懐っこく育ちやすい傾向があるというのが、日々多くの親子を見てきたブリーダーとしての実感とも一致します。
一方で、育て方の影響も見逃せません。生後2〜7週齢は「社会化期」と呼ばれ、この時期に人との触れ合いを十分に経験した子猫ほど、成猫になってからも人に対して物おじしにくくなることが知られています。Flowens Catが引き渡し前の生後8週間、複数のスタッフが日替わりで子猫と接する体制を取っているのも、この社会化期を最大限に活かすためです。
なお、「茶トラは甘えん坊」という説もよく聞かれますが、これは正確には毛色そのものが性格を決めているわけではなく、茶トラはオスが約8割を占めるという性別比率の偏りが影響していると考えられています(詳しくは→茶トラの性格)。「この毛色だから性格がこうなる」と単純に断定できるデータは、他の毛色も含めて今のところ確認できていません。性格を左右する度合いは、毛色よりも親猫の気質と社会化期の過ごし方の方がずっと大きいというのが実感です。
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甘えん坊な猫種は?Flowens Cat取扱品種の中で密着度が高い4品種

結論から言うと、Flowens Catが扱う9品種の中で、特に密着欲求が強いと感じるのはラグドール・ラガマフィン・ミヌエット・エキゾチックショートヘアの4品種です。ただし前章までで見てきた通り、これは「誰にでも人懐っこい」という意味ではなく、「信頼した相手への甘え方が深い」という意味での密着度です。
| 品種 | 甘え方の特徴 | 詳しい性格解説 |
|---|---|---|
| ラグドール | 抱っこすると全身の力が抜ける「ラグドール特性」。飼い主についてまわり、待つタイプの甘え方 | ラグドールの性格 |
| ラガマフィン | ラグドールに近い脱力系の甘えん坊だが、自分から積極的に近づいてくる甘え方 | ラガマフィンの性格 |
| ミヌエット | ペルシャ由来のしっとりとした密着型の甘えん坊さに、マンチカン由来の好奇心が加わる | ミヌエットの性格 |
| エキゾチックショートヘア | 「近くにいたいけれどベタベタしない」絶妙な距離感。密着欲求はあるが自分のペースを保つ | エキゾチックショートヘアの性格 |
なお、「甘えん坊な猫種」としてスコティッシュフォールドを紹介するサイトを多く見かけますが、Flowens Catではこの品種を取り扱っていません。折れ耳の原因となる遺伝子が軟骨の異常を引き起こし、関節に慢性的な負担がかかるリスクが指摘されているためです。見た目の印象だけで品種を選ぶのではなく、健康面まで含めて検討していただきたいという当キャッテリーの方針によるものです。
また、正直にお伝えしておきたいことがあります。Flowens Catでは親猫に多発性嚢胞腎・肥大型心筋症2種・ピルビン酸キナーゼ欠損症という全品種共通4種の遺伝子検査と品種別の追加検査、そして獣医師の視診・触診・聴診による署名入りの健康診断書付きで子猫をお届けしています。ただし「甘えん坊な性格」そのものを判定する遺伝子検査は存在しません。 性格は遺伝と環境の両方が絡み合って形づくられるものであり、検査一つで保証できるものではないというのが現実です。だからこそブリーダーとして、親猫の気質を実際に見ていただくこと、そして子猫の社会化期をしっかり過ごさせることを大切にしています。気になる品種の子猫は子猫一覧からご覧いただけます。
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「抱っこ好き」とは限らない?甘えん坊の中にある個体差
結論から言うと、「甘えん坊=抱っこが好き」というイメージは、必ずしも正しくありません。 抱っこを苦手とする甘えん坊な猫は珍しくないというのが実情です。
猫専門メディア「ねこのきもち」が実施したアプリ内アンケート(2024年7月・回答84件)では、「愛猫は抱っこが好きですか」という質問に対して、「好き」と答えた飼い主は全体の30%にとどまりました(ねこのきもちアプリ調査、獣医師のコメント付き)。回答数84件という小規模な調査であるため断定的には扱えませんが、それでも「抱っこが好き」が多数派ではないという傾向は、ブリーダーとしての実感とも重なります。
前章の3つの軸で言えば、抱っこは「密着欲求」の中でもかなり強い身体拘束を伴う行為です。そばにいたい・膝には乗りたいけれど、体を持ち上げられて自由を奪われるのは苦手——という猫は多く存在します。抱っこを嫌がるからといって、その猫が飼い主を好きではない、というわけでは決してありません。
Flowens Catでご紹介しているラグドールのように「抱っこされると脱力する」品種は、猫の中ではむしろ例外的な存在です。抱っこを嫌がる子には、無理に抱き上げず、膝の上に自分から乗ってくるのを待つ、添い寝で密着するなど、その子に合った甘え方を尊重してあげることをおすすめしています。
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オスとメスで甘えん坊度は違う?去勢・避妊で変わるのか
結論から言うと、「オスは甘えん坊、メスはクール」という傾向は俗説として広く言われていますが、性別よりも品種と個体差の影響の方がはるかに大きいというのが学術研究の一致した見解です。この点は当ブログの猫のオスとメスの違いで海外の学術研究をもとに詳しく検証していますので、要点のみお伝えします。
- 性格の遺伝率は0.40〜0.53程度とされ、性別より品種による差の方がはっきり現れる
- 未去勢のオスは縄張り意識・スプレー行動が出やすく、未避妊のメスは発情特有の行動が出やすいのは事実
- ただしこれらはホルモンに由来する一時的な行動であり、「甘え方の深さ」そのものとは別の話
- 去勢・避妊後は性別による性格差がさらに小さくなる
去勢・避妊費用の相場や発情期の詳しいタイミングも猫のオスとメスの違いで解説していますので、あわせてご覧ください。
ここで一つ、正直にお伝えしておきたい話があります。「去勢・避妊すると穏やかになって甘えん坊になる」という説明をよく見かけますが、この因果関係は学術的に確立されたものではありません。 ホルモンの影響で軽減されるとされているのは、主に発情由来の攻撃性・スプレー行動・大きな鳴き声であり、「甘え方そのものが増えるかどうか」は個体差が非常に大きく、断定できる段階にはないというのがブリーダーとしての正直な見方です。実際、当キャッテリーで見てきた限りでも、去勢・避妊後に甘え方が明らかに変わったと感じる子もいれば、手術前後でほとんど変化が見られない子もいます。「手術すれば甘えん坊になる」と期待しすぎず、その子がもともと持っている気質を尊重することをおすすめします。
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甘えん坊すぎるときは要注意?分離不安のサインと科学的な線引き

結論から言うと、「甘えん坊な品種だから分離不安になりやすい」という思い込みは、最新の学術データによって否定されています。 ただし甘えん坊の延長線上に、注意が必要なサインが存在するのも事実です。
Flowens Catの見学アンケート(回答317件)でも、お迎え前の不安として「留守番(52%)」が上位に挙がっており、「甘えん坊すぎる子を迎えたら、留守番させられないのでは」という不安を抱く方は少なくありません。
2020年に発表されたブラジルの研究チームによる調査(de Souza Machado et al., 2020, *PLOS ONE*)は、飼い主130名・猫223頭を対象に、分離不安に関連する問題行動の実態をアンケートで調べました。その結果、分離不安関連の問題行動が見られた猫は13.45%(223頭中30頭)で、品種・性別・年齢・去勢/避妊の有無との間に統計的に有意な関連は見られなかったと報告されています。関連が見られたのは、家に成人女性がいない、または2人いる、おもちゃへのアクセスがない、他の動物がいない、といった環境要因でした。つまり「甘えん坊な品種を選んだから分離不安になりやすい」とは言い切れないのです。
では、分離不安とはどんな症状として現れるのでしょうか。少し古い研究にはなりますが、アメリカで136症例を分析した調査(Schwartz, 2002, *JAVMA*)が具体的な症状の内訳を報告しています。
| 症状 | 症例数(136例中) | 補足 |
|---|---|---|
| 不適切な排尿 | 96例 | うち75%が飼い主のベッド上 |
| 不適切な排便 | 48例 | 去勢メスにやや多い傾向 |
| 過度な鳴き | 16例 | 飼い主の不在中に集中 |
| 破壊行動 | 12例 | 去勢オスにやや多い傾向 |
| 心因性グルーミング(過剰な毛づくろい) | 8例 | 去勢メスにやや多い傾向 |
留守番グッズの選び方や年齢別の留守番時間の目安、環境整備の具体的な方法は、猫の留守番対策ガイドで詳しく解説していますので、そちらをご参照ください。
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よくある質問
Q. 一番甘えん坊な猫種は何ですか?
Flowens Catが取り扱う品種の中では、ラグドール・ラガマフィン・ミヌエット・エキゾチックショートヘアの4品種が特に密着欲求の強い傾向にあります。ただし甘え方のスタイルは品種によって異なり、「待つタイプ」「自分から寄っていくタイプ」「距離感を保ちながら甘えるタイプ」など様々です。それぞれの性格解説記事もあわせてご確認ください。
Q. 甘えん坊な猫は抱っこも好きなのですか?
必ずしもそうとは限りません。ねこのきもちアプリの調査(回答84件)では、抱っこが好きと答えた飼い主は全体の30%にとどまりました。甘えん坊な猫でも、そばにいることや膝に乗ることは好きでも、体を持ち上げられる抱っこは苦手という子は珍しくありません。
Q. 甘えん坊は遺伝しますか、それとも育て方で決まりますか?
両方が影響します。海外の研究では、会ったことのない父猫の人懐っこさを子猫が引き継ぐという結果が報告されており、遺伝の影響は無視できません。同時に、生後2〜7週齢の社会化期に人との触れ合いを十分に経験することも、甘えん坊な気質を育てる重要な要素です。
Q. オス猫とメス猫、どちらが甘えん坊ですか?
「オスの方が甘えん坊」という傾向は俗説として広く言われていますが、学術研究では性別より品種や個体差の影響の方がはるかに大きいとされています。詳しくは猫のオスとメスの違いで解説しています。
Q. 甘えん坊すぎる猫は分離不安になりやすいですか?
品種や性別、去勢・避妊の有無と分離不安の発生率には、統計的に有意な関連が見られなかったという海外の研究報告があります。「甘えん坊だから分離不安になりやすい」とは言い切れません。ただし、飼い主のベッドの上に繰り返し排泄する、留守番前後に過度に鳴くといった具体的なサインが見られる場合は注意が必要です。対策の詳細は猫の留守番対策ガイドをご覧ください。
Q. 去勢・避妊をすると甘えん坊になりますか?
この因果関係は学術的に確立されていません。ホルモンの影響で軽減されるのは主に発情由来の攻撃性やスプレー行動であり、甘え方そのものが増えるかどうかは個体差が大きいというのが実情です。
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まとめ
猫の「甘えん坊」は、①そばにいたい近接欲求 ②抱っこ・膝乗りなどの密着欲求 ③鳴いて伝える要求行動、という複数の行動が組み合わさったものです。海外の愛着研究では、猫の約65%が飼い主に安定した愛着を示すと報告されており、これは人間の乳幼児とほぼ同水準の割合です。そして何より大切なのは、「誰にでも人懐っこく近づく社交性」と「信頼した相手への密着した甘え方」は別の軸だということ。社交性が控えめでも、深く甘えてくれる猫はたくさんいます。
甘えん坊な気質は、父猫由来の気質の遺伝と、生後2〜7週齢の社会化期の過ごし方の両方から育まれます。Flowens Catでは親猫の気質を参考情報としてお伝えしながら、引き渡し前の8週間で複数のスタッフが子猫と関わる社会化プログラムを実施しています。
甘えん坊すぎることを過度に心配する必要はありません。品種や性別が分離不安の直接の原因になるという科学的根拠はなく、注意すべきはベッドの上への排泄や過度な鳴きといった具体的なサインです。
ラグドール・ラガマフィン・ミヌエット・エキゾチックショートヘアをはじめ、Flowens Catでは密着度の高い品種から活発な品種まで9品種を取り扱っています。今どんな子猫がいるかは子猫一覧からご覧いただけます。品種選びに迷ったら、お迎えの流れやよくある質問もあわせてご確認ください。
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出典
- Vitale, K.R., Behnke, A.C., Udell, M.A.R.(2019)「Attachment bonds between domestic cats and humans」*Current Biology* 29(18), R864–R865. https://www.cell.com/current-biology/fulltext/S0960-9822(19)31086-3 / PubMed / ScienceDaily 解説記事
- McCune, S.(1995)「The impact of paternity and early socialisation on the development of cats' behaviour to people and novel objects」*Applied Animal Behaviour Science* 45, 109–124. ScienceDirect
- Salonen, M. et al.(2019)「Breed differences of heritable behaviour traits in cats」*Scientific Reports* 9, 7949. PMC全文
- de Souza Machado, D., Oliveira, P.M.B., Machado, J.C., Ceballos, M.C., Sant'Anna, A.C.(2020)「Identification of separation-related problems in domestic cats: A questionnaire survey」*PLOS ONE* 15(4), e0230999. DOI
- Schwartz, S.(2002)「Separation anxiety syndrome in cats: 136 cases (1991–2000)」*Journal of the American Veterinary Medical Association* 220(7). PubMed
- ねこのきもちアプリ独自調査(2024年7月・回答84件)「愛猫は抱っこが好きですか?」cat.benesse.ne.jp
- Flowens Cat 一次データ:見学アンケート(回答649件・回答317件、社内調査)









