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【2026年版】青い目の猫の種類とオッドアイ|難聴リスクが変わる2つの仕組みをブリーダーが解説

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【2026年版】青い目の猫の種類とオッドアイ|難聴リスクが変わる2つの仕組みをブリーダーが解説

青い目の猫の種類まとめ:青い目には「ラグドール・ミヌエットのようなポイントカラー由来」と「白猫のようなドミナントホワイト由来」の2つの仕組みがあり、遺伝子も難聴リスクとの関わり方もまったく別物です。Flowens Catで実際に青い目になりうるのは、品種標準でブルーアイが固定されたラグドールと、ポイントカラー個体に限られるミヌエットの2品種です。
「青い目の猫」で検索すると、シャム・ラグドール・バーマン・ヒマラヤンなど7〜12品種がずらりと並ぶ記事によく出会います。ですが、その多くは品種を横並びで紹介するだけで、「なぜ青い目になるのか」「白猫の難聴リスクとどう違うのか」という仕組みの部分まで踏み込んだ記事はほとんど見当たりませんでした。

Flowens Catは関東・中部8拠点で常時140頭前後(2026年7月時点)の子猫をご案内するブリーダーです。この記事では、青い目・オッドアイの仕組みを遺伝子レベルで整理し、当キャッテリーの取扱品種のうち実際に青い目になりうる品種を正直にお伝えします。目の色の分類や6色の見分け方など、より広い範囲の解説は猫の目の色の種類にまとめていますので、まずは青い目・オッドアイに絞った本記事から読み進めてください。

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青い目はどうして生まれる?——チンダル散乱の基本

青は光のいたずらと伝えるサーモン帯バナーと青い瞳の子猫のクローズアップ
青は光のいたずらと伝えるサーモン帯バナーと青い瞳の子猫のクローズアップ

結論から言うと、青い目は「青い色素」があるのではなく、虹彩にメラニン色素がほとんどないために起こる光学的な現象です。

猫の虹彩の色は、ユーメラニン(黒褐色)とフェオメラニン(赤褐色)という2種類のメラニン色素の量と分布で決まります。メラニンが多ければゴールドやカッパーに、少なくなるほどブルーに近づきます。虹彩にメラニンがほとんどない状態では、光が虹彩のコラーゲン線維(間質)にあたって散乱し、波長の短い青い光だけが強く反射されます。この現象はチンダル散乱(チンダル効果)と呼ばれ、空が青く見える原理に近い仕組みです(VIN Veterinary Partner)。

この仕組みは当キャッテリーの猫の目の色の種類でも詳しく解説していますので、メラニンと目の色の関係をもっと知りたい方はあわせてご覧ください。本記事では、この基本を土台に「なぜ青い目になる猫とならない猫がいるのか」「白猫の青い目とラグドールの青い目はどう違うのか」という、より踏み込んだテーマに絞って解説します。

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子猫はみんな青い目——キトンブルーが変わる時期

はじめはみんな青と伝えるサーモン帯バナーとキトンブルーの瞳の幼い子猫
はじめはみんな青と伝えるサーモン帯バナーとキトンブルーの瞳の幼い子猫

生まれたばかりの子猫は、品種や毛色にかかわらず全員が青い目です。これは「キトンブルー」(キトゥンブルーとも呼ばれます)と呼ばれる現象で、成猫になっても青い目を保つ品種かどうかとは関係なく、すべての子猫に共通して見られます。

子猫は生後10〜14日で開眼しますが、この時点では虹彩のメラノサイト(色素細胞)がまだ活性化しておらず、メラニンがほとんど作られていません。そのため前章で説明したチンダル散乱により、青く見えます。生後3週頃からメラノサイトが活性化し始め、メラニンの産生とともに本来の目の色へと変化していきます。目の色が安定するのはおおむね生後3〜6か月が目安で、ラグドールなど一部の品種では1年近くかかることもあります(この時系列は当キャッテリーの猫の目の色の種類でも紹介している内容と同じものです)。

ブリーダーとして毎年多くのラグドールミヌエットの子猫を見てきましたが、生後1〜2か月の時点ではどの子も同じような澄んだ水色をしています。ラグドールの場合は品種標準として最終的に必ずブルーに落ち着くため見分けるのが比較的簡単ですが、ミヌエットはポイントカラーの個体とそうでない個体が混在するため、生後2〜3か月の見学時点では「将来どんな目の色になるか」を確定的にお伝えできないことも珍しくありません。目の色が定まるまで気長に見守っていただくのも、子猫を育てる楽しみのひとつだと感じています。

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同じ「青い目」でも仕組みは2種類——cs遺伝子とW遺伝子の違い

青には2つの理由と伝えるサーモン帯バナーと青い目のポイントカラーの子猫
青には2つの理由と伝えるサーモン帯バナーと青い目のポイントカラーの子猫

ここが本記事で最もお伝えしたいポイントです。「青い目の猫」を紹介する記事の多くは、ラグドールのようなポイントカラー猫の青い目と、白猫の青い目を、同じ「難聴リスクのある青い目」として一括りに扱っています。しかし、この2つはまったく別の遺伝子・別の仕組みで生まれる青い目であり、健康上の意味も同じではありません。

ポイントカラーの青い目——cs遺伝子(カラーポイント遺伝子)

シャムやラグドール、ミヌエットのポイントカラー個体に見られる青い目は、cs遺伝子(カラーポイント遺伝子)という温度感受性の仕組みによって生まれます。この遺伝子は、体温の低い部位(耳・鼻・尻尾・四肢の先など)でだけメラニンの産生を抑える働きを持ち、体幹部は淡い色、末端は濃い色になる「ポイント柄」を作り出します。同時に虹彩のメラノサイトの働きも抑えられるため、体のどこにポイントが出ていても、目は共通してブルーになります。

白猫の青い目——W遺伝子(ドミナントホワイト)

一方、白猫の青い目はW遺伝子(ドミナントホワイト遺伝子)という別の仕組みで生まれます。W遺伝子は体温にかかわらず、全身のメラノサイトの発生・移動を広く抑える働きを持ちます。皮膚も毛も虹彩も色素が乗らないため全身が真っ白になり、虹彩も色素を欠いて青くなります。

2つを並べて比較する

項目cs遺伝子(ポイントカラー)W遺伝子(ドミナントホワイト)
働き方体温の低い部位だけでメラニン産生を抑える温度感受性の仕組み全身のメラノサイトの発生・移動を広く抑える仕組み
体の色体幹は淡く、耳・鼻・尻尾・四肢に色が残る(ポイント柄)全身が真っ白になる
内耳への影響内耳は体温の低い部位ではないため、この機序による影響は基本的に想定されていない内耳のメラノサイトも巻き込まれやすく、難聴リスクと結びつく
代表的な猫シャム、ラグドールミヌエット(ポイントカラー個体)白猫全般
なぜこの違いが重要かというと、難聴のリスクは「メラノサイトが体のどこまで失われているか」に左右されるためです。内耳にもメラノサイトが存在し、音を電気信号に変換する仕組みに関与しています(Strain, 2015)。W遺伝子の白猫はこの内耳のメラノサイトも巻き込まれやすいため難聴リスクと結びつきますが、cs遺伝子によるポイントカラーの青い目は、体幹部などにメラニンを作る力自体は残っており、内耳は体温の低い部位ではないため、同じ図式では語れません。

つまり、ラグドールやミヌエットのポイントカラー個体の青い目と、白猫の青い目は、見た目こそ似ていても健康上の意味が異なります。「青い目=難聴のリスクがある」という説明を見かけたら、それがどちらの青い目についての話なのかを確認することをおすすめします。

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白猫の難聴データを最新研究で見る——Strain(2015)とKortas(2022)

白猫の青は注意もと伝えるサーモン帯バナーと青い目の白い子猫
白猫の青は注意もと伝えるサーモン帯バナーと青い目の白い子猫

前章で説明した通り、難聴リスクが特に関係するのは白猫(W遺伝子)の青い目です。ここでは、白猫の難聴について広く引用される研究と、2022年に発表された比較的新しい研究の両方を紹介します。

長く引用されてきた数字——Strain(2015)

白猫の目の色と難聴リスクの関係については、Strain, G.M.(2015)による研究が広く引用されています(*The Veterinary Journal*)。

目の色難聴リスクの目安
両目ブルー約65〜85%
オッドアイ(片目ブルー)約30〜40%(ブルー側の耳)
両目ゴールド/グリーン約10〜20%
この数字は当キャッテリーの白猫の性格でも詳しく紹介しています。

新しい視点を加える2022年の研究——Kortas et al.

2022年、Kortasらの研究チームが、2007年から2021年にかけて診察された純血種の白猫72頭を対象に、先天性感音性難聴の有病率を調査した論文を発表しました(*BMC Veterinary Research*)。この研究には、当キャッテリーの取扱品種であるノルウェージャンフォレストキャットブリティッシュショートヘアも含まれており、当キャッテリーの読者にとっても関わりの深いデータです。

品種別の有病率は次の通りでした。

品種検体数有病率
全体72頭16.7%(12/72)
メインクーン27頭14.8%(4/27)
ノルウェージャンフォレストキャット23頭13.0%(3/23)
スフィンクス8頭25.0%(2/8)
ブリティッシュショートヘア7頭28.6%(2/7)
デボンレックス6頭16.7%(1/6)
コーニッシュレックス1頭0%(0/1)
ブリティッシュショートヘアは検体数が7頭と非常に少ないため、この数字だけで品種としての傾向を断定することはできません。参考値としてご覧ください。

さらに興味深いのは、目の色別に分けた内訳です。

目の色検体数有病率
両目ブルー12頭16.7%(2/12)
片目ブルー(オッドアイ)14頭14.3%(2/14)
ブルーなし46頭17.4%(8/46)
統計的な検定ではp=0.91となっており、目の色による有意差は見られませんでした。これは「ブルーアイ=高リスク」という従来の単純な図式に一石を投じる結果です。論文の考察では、この72頭全体の有病率(16.7%)は、先行研究で報告されていた20.2%・30.3%という数値と比べても低かったと述べられています(個別の引用元までは今回確認できていません)。

2つの研究をどう受け止めるべきか

Strain(2015)とKortas(2022)は、対象とする猫の集団も調査の規模も異なるため、単純に数字を比較して「どちらが正しい」と結論づけることはできません。Strainの数字は長年広く参照されてきた目安であり、Kortasの研究は比較的新しく、2007年から2021年にかけて特定の動物病院で診察された72頭という限られた集団を対象にしています。特にブリティッシュショートヘアの28.6%は検体数7頭という小規模なデータであることを、当キャッテリーとしても正直にお伝えしておきたいところです。

大切なのは、「白猫のブルーアイは難聴リスクが高い」という大きな傾向自体は複数の研究で支持されている一方、目の色だけで難聴の有無を断定できるほど単純ではない、ということです。

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取扱品種で青い目になりうるのは実質2品種——ラグドールとミヌエット

出会えるのは2品種と伝えるサーモン帯バナーと深い青の瞳のラグドールの子猫
出会えるのは2品種と伝えるサーモン帯バナーと深い青の瞳のラグドールの子猫

多くの「青い目の猫」紹介記事は、シャム・ラグドール・バーマン・ヒマラヤン・バリニーズ・ターキッシュバンなど、7〜12品種をひとまとめに並べています。ですが、Flowens Catが実際に取り扱う9品種の中で、青い目になりうる品種を正確に整理すると、実質的に次の2品種に絞られます。

品種青い目になりうるか補足
ラグドール◎ 品種標準として固定cs遺伝子によりポイントカラー+ブルーアイが品種標準の必須条件(TICAラグドール品種標準
ミヌエット△ ポイントカラー個体のみヒマラヤン系統の血を引く個体に限られる。出現頻度を示す社内データはなし
ブリティッシュショートヘア✕ 基本的にならない※※カラーポイント個体でごく稀にブルーアイになるとされるが頻度不明。ほとんどの個体はゴールド〜カッパー系
マンチカン✕ 基本的にならないゴールド〜グリーン系が中心
サイベリアン✕ 基本的にならない品種標準はゴールド・グリーン
ラガマフィン✕ 基本的にならないゴールド〜グリーン・カッパーが中心
エキゾチックショートヘア✕ 基本的にならないカッパー・ゴールドが中心
アメリカンショートヘア✕ 基本的にならないゴールド〜グリーンが中心
ノルウェージャンフォレストキャット✕ 基本的にならないゴールド〜グリーン・カッパーが中心、ブルーは稀

ラグドール——品種標準として青い目が確定している

ラグドールは、品種として確立される過程でポイントカラーとブルーアイが標準に組み込まれており、TICA(The International Cat Association)の品種標準でもブルーアイが規定されています(TICA公式)。当キャッテリーでご案内するラグドールの子猫は、生後は誰もがキトンブルーですが、成長とともに例外なく本来のブルーアイへと落ち着いていきます。

ミヌエット——ポイントカラー個体に限り青い目になりうる

ミヌエットマンチカンとペルシャ/ヒマラヤン系統をかけ合わせて生まれた品種で(ペルシャそのものは現在Flowens Catでは取り扱っておりません)、その毛色展開は非常に幅広いのが特徴です(TICAミヌエット)。血統にヒマラヤン(ペルシャとシャムの交配で生まれ、ポイントカラー+ブルーアイが品種標準の品種)が含まれているため、ポイントカラーの個体に限ってブルーアイになりえます。ただし、同じ両親から生まれた兄弟でも毛色にはばらつきが出るのが通常で、ポイントカラー個体がどのくらいの頻度で生まれるかを示す社内データは今のところありません。「ポイントカラーの子はブルーアイになることがある」という程度に留めてお伝えするのが、当キャッテリーとして誠実な言い方だと考えています。ミヌエットの性格や飼い方全般についてはミヌエットの性格で詳しく解説しています。

バーマン・ペルシャについて——Flowens Catでは現在取り扱っていません

「青い目の猫」としてよく紹介される品種にバーマンがあります。バーマンは4本の足先だけが白い「ホワイトミテッド」と澄んだブルーの瞳が特徴のポイントカラー長毛猫ですが、Flowens Catでは現在バーマンは取り扱っておりません。似た魅力を持つラグドールミヌエットで、同様の青い瞳をお楽しみいただけます。バーマンの詳しい性格や特徴はバーマンの性格にまとめていますので、気になる方はあわせてご覧ください。

同様に、ペルシャのホワイト個体も青い目になりやすい品種として知られていますが、ペルシャも現行のFlowens Catの取扱品種には含まれていません。ペルシャの青い目に惹かれた方には、ペルシャ由来の穏やかな気質を受け継ぐミヌエットのご検討をおすすめしています。

「青い目の猫」としてよく紹介されるが実は違う例——オシキャット

品種紹介記事の中には、オシキャットを「青い目の猫種」として掲載しているものも見かけます。しかし、オシキャットを認定するCFA(The Cat Fanciers' Association)の公式品種標準では、青以外のすべての目の色が認められており、青い目は除外されていますCFA Ocicat品種標準)。ポイントカラー(シャム様)の個体は理論上青い目になり得ますが、これは品種標準から外れる個体であり、そもそも公式な品種登録の対象になりません。品種リストを作成する際は、こうした裏取りされていない情報が広まりやすい点にも注意が必要です。

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オッドアイとは?「金目銀目」の由来と本当のところ

オッドアイ(奇眼)とは、左右の目で色が異なる状態です。日本では古くから「金目銀目」とも呼ばれ、縁起がよいとされてきました。

なぜ左右で色が違うのか

オッドアイは、片方の虹彩だけメラノサイトの活性が低い状態で生じます。白猫で特に多く見られるのは、前述のW遺伝子がメラノサイトの分布に不規則な影響を与え、片目では色素形成が抑制され、もう片目では正常に色素が作られる——という非対称性が生まれるためです。

正直にお伝えすると、「なぜ左右非対称に、しかもちょうど片目ずつ分かれて生じるのか」という配置そのものを直接特定した査読論文は、今回の調査でも見つけられませんでした。「白猫のオッドアイ出現率は約25%」という数字も複数の一般サイトで紹介されていますが、学術的な一次資料までは確認できておらず、確度は中程度にとどまります。断定的な数字としてではなく、目安として捉えていただくのがよいと考えています。

「金目銀目」は本当に縁起がいいのか

日本でオッドアイの猫が「金目銀目」と呼ばれ、縁起物として扱われてきたことは広く知られています。ただし、この由来を裏付ける歴史的な一次資料(文献・記録など)は、今回の調査では見つけられませんでした。おそらく、金と銀という2つの縁起の良い色になぞらえて語られるようになった、よく知られた俗説と考えるのが実情に近いでしょう。断定的な由来としてではなく、「そう語られている」という前提で楽しんでいただくのがよいと当キャッテリーは考えています。

なお、オッドアイは理論上、白猫に限らずどの毛色の猫にも起こり得ますが、実際に話題になり記録されることが多いのは圧倒的に白猫です。ラグドールやミヌエットのようなポイントカラー品種でオッドアイが生じるケースについては、今回の調査で信頼できるデータを見つけることができませんでした。

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Flowens Catの健康管理と、正直にお伝えしたいこと

目の色や毛色にかかわらず、Flowens Catでは親猫全頭に多発性嚢胞腎・肥大型心筋症2種・ピルビン酸キナーゼ欠損症遺伝子検査を実施し、品種によってはこれに加えて追加の検査も行っています。また、お渡し前には獣医師による視診・触診・聴診を含む健康診断を実施し、署名入りの健康診断書をお渡ししています。これらは目の色を判定するための検査ではなく、柄や毛色にかかわらず全個体に共通して行っている健康管理の一環です。

一方で、正直にお伝えしなければならないこともあります。Flowens Catでは、血液検査やBAER検査(聴性脳幹反応検査)のような聴力の専門検査までは実施していません。難聴リスクについてご質問をいただいた際は、この記事で紹介したような研究データをもとに、実施している検査の範囲と実施していない検査の両方を正直にお伝えするようにしています。白猫の難聴について詳しくは白猫の性格でも解説していますので、あわせてご覧ください。

見学にいらっしゃる方の中には、目の色についてご質問をくださる方も少なくありません。「この子は将来もこの青さのままですか」「ポイントカラーになる可能性はありますか」といったご質問には、この記事で紹介した仕組みをもとに、確実に言えることと、まだ分からないことを分けてお答えするようにしています。青い目に惹かれて子猫を探している方にこそ、見た目だけでなく、その青がどんな仕組みで生まれているのかを知っていただきたいと考えています。

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よくある質問

Q. 青い目の猫にはどんな種類(品種)がありますか?

代表的なのはシャム・ヒマラヤンなどポイントカラー系の品種と、白猫です。Flowens Catが取り扱う9品種の中では、品種標準としてブルーアイが固定されているラグドールと、ポイントカラー個体に限ってブルーアイになりうるミヌエットの2品種が該当します。バーマンもポイントカラー+ブルーアイで知られる品種ですが、Flowens Catでは現在取り扱っておりません。

Q. 子猫の目はいつ本来の色に変わりますか?

生後10〜14日で開眼した時点ではまだ目の色が定まっておらず、全員が青い目(キトンブルー)です。生後3週頃からメラノサイトが活性化し始め、目の色が安定するのはおおむね生後3〜6か月が目安です。ラグドールなど一部の品種では1年近くかかることもあります。

Q. ラグドールやミヌエットの青い目も、白猫と同じように難聴のリスクがありますか?

いいえ、同じ図式では語れません。白猫の青い目はW遺伝子による全身のメラノサイト抑制が原因で、内耳のメラノサイトも巻き込まれるため難聴リスクと関連します。一方、ラグドールやミヌエットのポイントカラーの青い目はcs遺伝子による体温感受性の仕組みで生まれており、体幹部などのメラニン産生能力は保たれています。内耳は体温の低い部位ではないため、この機序による難聴リスクの上昇は基本的に想定されていません。

Q. 白猫やオッドアイの猫は必ず耳が聞こえにくいのですか?

必ずではありません。広く引用されるStrain(2015)の研究では両目ブルーの白猫で約65〜85%とされていますが、2022年のKortasらの研究(純血種の白猫72頭)では、目の色による有病率の差に統計的な有意差は見られませんでした(両目ブルー16.7%・ブルーなし17.4%、p=0.91)。傾向としてリスクが高いことは複数の研究で支持されていますが、目の色だけで断定できるものではありません。

Q. オッドアイの猫はどのくらいの確率で生まれますか?

「白猫のオッドアイ出現率は約25%」という数字が複数のペット系サイトで紹介されていますが、今回の調査では学術的な一次資料までは確認できませんでした。目安程度に捉えていただくのがよいと考えています。左右非対称にオッドアイが生じる配置そのものの理由も、直接特定した査読論文は見つけられていません。

Q. 青い目の猫は光に敏感、性格が繊細というのは本当ですか?

メラニンが少ない虹彩は理論上、光の透過が増えやすいと考えられますが、猫の青い目に特化してこれを検証した一次研究は今回確認できませんでした。「性格が繊細・神経質」という説についても、出典を示した記事は見当たらず、他の目の色の猫との比較データも存在しません。どちらも俗説の域を出ないというのが、今回の調査で確認できた実情です。

Q. バーマンやペルシャの青い目の子猫は、Flowens Catで迎えられますか?

いいえ、現在Flowens Catではバーマン・ペルシャどちらも取り扱っておりません。似た魅力を持つ品種として、ポイントカラー+ブルーアイが品種標準のラグドール、ポイントカラー個体に限りブルーアイになりうるミヌエットをご検討いただけます。両品種とも子猫一覧から現在ご案内できる子猫を確認いただけます。

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まとめ——青い目は「品種」より「仕組み」で理解する

青い目の猫について、これまでお伝えしてきたことを整理します。

  • 仕組みは2系統:ポイントカラー由来(cs遺伝子)と白猫由来(W遺伝子)は、まったく別の遺伝子・別の機序で青い目を作る
  • 難聴リスクは仕組みによって異なる:内耳のメラノサイトが広く巻き込まれるのは白猫(W遺伝子)で、ポイントカラーの青い目(cs遺伝子)は同じ図式では語れない
  • 最新データ:Kortas et al.(2022)の72頭調査では、目の色による難聴有病率の有意差は見られなかった(p=0.91)。ノルウェージャンフォレストキャット13.0%・ブリティッシュショートヘア28.6%(n=7、小規模)という品種別の数字も参考になる
  • キトンブルー:生後10〜14日で開眼→生後3週頃からメラノサイトが活性化→生後3〜6か月で安定、ラグドール等は1年近くかかることも
  • Flowens Catで青い目になりうる品種:品種標準で固定されているラグドール、ポイントカラー個体に限られるミヌエットの実質2品種

青い目に惹かれて子猫を探されている方には、見た目の美しさだけでなく、その青がどんな仕組みで生まれているのかも知っていただきたいと考えています。Flowens Catでは関東・中部8拠点で常時140頭前後(2026年7月時点)の子猫をご案内しており、ラグドール・ミヌエットについても遺伝子検査・健康診断を実施した上でご紹介しています。現在ご案内できる子猫は子猫一覧からご確認いただけます。

目の色シリーズの関連記事もあわせてご覧ください。

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出典

  1. Strain, G. M. (2015). Deafness prevalence and pigmentation and gender associations in dog and cat breeds at risk. *The Veterinary Journal*. https://doi.org/10.1016/j.tvjl.2015.03.030
  2. Kortas, A., Rytel, L., Kołecka, M., Pomianowski, A. (2022). Evaluation of the prevalence of congenital sensorineural deafness in a population of 72 client-owned purebred white cats examined from 2007 to 2021. *BMC Veterinary Research*, 18, 283. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9306025/
  3. CFA(The Cat Fanciers' Association). Ocicat Breed Standard. https://cfa.org/breed/ocicat/
  4. TICA(The International Cat Association). Ragdoll Breed Standard. https://tica.org/ragdoll
  5. VIN(Veterinary Information Network)Veterinary Partner. Iris color and the Tyndall effect. https://veterinarypartner.vin.com/default.aspx?pid=19239&id=4952024
  6. TICA(The International Cat Association). Minuet Breed Information. https://tica.org/minuet

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