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この記事の要点:ブリティッシュショートヘアの平均寿命は、保険会社の最新の集計(2023年度)で14.2歳(猫全体は14.5歳)。5年では13.0〜14.2歳で、よく見かける「14〜20年」の下の端か、それより短めです。5年のうち14歳に届いたのは最新の1回だけです。遺伝性疾患の PKD(多発性嚢胞腎)と HCM(肥大型心筋症)、そして肥満が、長く暮らすうえでの主なリスクです。

ブリティッシュショートヘアの平均寿命は?|最新14.2歳、5年では13.0〜14.2歳

ブリティッシュショートヘアの平均寿命は、保険会社のアニコム損保が公表した最新の集計(2023年度)で14.2歳です。同じ集計の猫全体は14.5歳、混血猫(雑種)は14.9歳でした。
「平均寿命」は、いま生まれた猫が、平均してあと何年生きるか(0歳時点の平均余命)を、保険に入っていた猫の記録から計算した数字です。5年分を並べます。
| 年度 | ブリティッシュショートヘア | 混血猫 | 猫全体 | ブリティッシュと猫全体の差 |
|---|---|---|---|---|
| 2019年度 | 13.0歳 | 15.0歳 | 14.3歳 | −1.3歳 |
| 2020年度 | 13.4歳 | 14.9歳 | 14.4歳 | −1.0歳 |
| 2021年度 | 13.1歳 | 15.2歳 | 14.7歳 | −1.6歳 |
| 2022年度 | 13.7歳 | 15.0歳 | 14.5歳 | −0.8歳 |
| 2023年度 | 14.2歳 | 14.9歳 | 14.5歳 | −0.3歳 |
ブリティッシュショートヘアは、5年で13.0〜14.2歳と動きました。5年のうち14歳に届いたのは、最新の1回(14.2歳)だけです。猫全体との差は、2019〜2022年度は0.8〜1.6歳短く、最新の2023年度は0.3歳差まで近づきました。「14〜20年」と書かれることが多いのですが、5年のうち4回は14歳に届いていません。
見かける数字と、5年の実測
| 見かける数字 | 5年の実測と比べると |
|---|---|
| 14〜20年 | 14歳に届いたのは5年のうち最新の1回(14.2歳)だけ。20年に近い年はない |
| 14.2歳 | 最新(2023年度)の値と同じ。猫全体の14.5歳に近い |
| 11.8年 | 英国の動物病院の記録で、亡くなった猫の年齢の真ん中。保険会社の「平均余命」とは測り方が違う(次の節) |
- 保険に入っていた猫の記録で、日本のブリティッシュショートヘア全部の平均ではありません。
- 表に載るのは、契約の多い上位20品種だけです。
- 死亡の手続きは、あとから届くことがあります。過去の年の数字は、あとで少し変わることがあります。1年分だけで決めず、5年を見てください。
英国の動物病院の記録|亡くなった猫の年齢の真ん中は11.8年
英国王立獣医大学(RVC)が、英国の動物病院に通っていた猫のうち、亡くなった4,009頭を調べた研究(2015年)があります。ブリティッシュショートヘア(69頭)の死亡時の年齢の中央値は11.8年(四分位範囲5.8〜16.3年)、猫全体は14.0年(雑種14.0年・純血種12.5年)でした([出典](#出典))。
これは亡くなった猫だけの年齢の真ん中で、事故や若いうちの死亡も含みます。保険会社の「平均余命」とは測り方が違うので、並べて比べないでください。ブリティッシュは69頭の記録なので、この数字だけで寿命は決められません。
ブリティッシュショートヘアは長生き?|数字から言えること

保険会社の5年の集計では、ブリティッシュショートヘアは猫全体より短く出た年が続き、最新の2023年度に0.3歳差まで近づきました。この数字だけでは、「長寿な品種」とも「短命な品種」とも言えません。短く出た年があった理由も、近づいた理由も、数字からは分かりません。
だから、数字の長い・短いより、手元で確かめられることを見ます。親猫の遺伝子検査の項目、体重の記録、健康診断書、迎えたあとの健診です。猫は痛みや不調を表に出しにくい動物なので、「穏やかだから安心」と油断せず、定期的な健康チェックを続けてください。
気をつけたい遺伝する腎臓の病気

PKD(Polycystic Kidney Disease)は、腎臓に嚢胞(液体の入った袋)が形成される遺伝性疾患です。ブリティッシュショートヘアはペルシャ系の血統を持つ品種と交配されてきた歴史があり、PKD遺伝子を受け継ぐリスクが一定数存在します。実際にイスラエル・米国の研究チームによる症例報告では、PKDと診断されたブリティッシュショートヘア4頭のうち2頭で、ペルシャ系で報告されているのと同じPKD1遺伝子変異が確認されており、「過去のペルシャとの交配でこの変異が持ち込まれたと考えられる」と結論づけられています(Nivy et al., 2015、[出典](#出典))。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原因 | PKD1遺伝子の変異(常染色体優性遺伝) |
| 発症時期 | 中高齢(7歳前後以降)に症状が顕在化することが多い(Cornell Feline Health Center、[出典](#出典))。ただし嚢胞自体は生後6ヶ月ほどの子猫でも超音波検査で確認できる場合があります |
| 主な症状 | 多飲多尿・体重減少・食欲低下・嘔吐 |
| 診断方法 | 遺伝子検査(DNA検査)または超音波検査 |
| 予防策 | PKD陰性の親猫から生まれた子猫を選ぶ |
Flowens Catでは、ブリティッシュショートヘアの子猫を提供する際、親猫へのPKD遺伝子検査を実施しています。検査結果はお迎え前にご確認いただけます。
もう一つの遺伝性疾患:HCM(肥大型心筋症)
HCM(Hypertrophic Cardiomyopathy)は、心筋が肥大して心臓の機能が低下する疾患で、猫の心臓病の中で最も多く見られます。ブリティッシュショートヘアを含む複数の品種で遺伝的素因が確認されています。デンマークで行われたブリティッシュショートヘア329頭を対象とした調査では、心エコー検査でHCM陽性と判定された個体が一定数確認されており、特に若齢での発症と雄への偏りが指摘されています(Granström et al., 2011、[出典](#出典))。この研究時点ではブリティッシュショートヘア向けの遺伝子検査は確立されておらず、確実な検査法は心エコーによるスクリーニングとされています。
- 症状: 初期はほぼ無症状。進行すると呼吸困難・元気消失・食欲不振が現れます。
- 発見方法: 定期的な心臓超音波検査(エコー検査)が有効。遺伝子検査でリスクを事前に確認できる場合もあります。
- 対策: 年1〜2回の心臓検査を習慣化し、異常があれば早期に投薬管理を開始する。
健康管理のページでも詳しく解説していますが、HCMは早期発見で進行をゆるやかにすることが可能です。定期検診を軽視しないようにしましょう。
ずんぐり体型が招く肥満問題と体重管理

ブリティッシュショートヘアは生まれつき骨格が大きく、見た目が「丸くてふっくら」しているため、飼い主が肥満に気づきにくいという特徴があります。体の大きさの目安として、品種団体 CFA のブリティッシュショートヘアのページには、オスは最大17ポンド(約7.7kg)まで育つことがあり、メスはやや小さいと書かれています(kgはポンドからの換算)。ただし理想の体重は骨格で一頭ずつ違うので、動物病院で体型(ボディコンディションスコア)を見てもらい、その子の目標を決めてください。
肥満が寿命に与えるリスクは深刻です。
- 糖尿病・関節炎のリスクが上昇する
- 心臓・腎臓への負担が増加する
- グルーミングができなくなり皮膚トラブルが増える
体重管理の実践ポイント
- 食事は計量して与える(フリーフィーディング禁止)
- 高タンパク・低炭水化物のキャットフードを選ぶ
- 月1回の体重測定を習慣にする
- おやつは1日のカロリーの10%以内に抑える
- 猫じゃらしや知育玩具で運動習慣をつける
年齢別ケアのポイント(子猫〜シニア)

| 年齢 | 主なケアポイント |
|---|---|
| 0〜1歳(子猫期) | ワクチン接種・去勢避妊手術・社会化トレーニング・適切なフードへの移行 |
| 1〜6歳(成猫期) | 年1回の健康診断・体重管理・歯磨き習慣・PKD/HCMの定期チェック |
| 7〜10歳(中高齢期) | 年2回の血液検査・腎機能チェック・関節サプリの検討・フードをシニア用に切り替え |
| 11歳以上(シニア期) | 年2〜3回の通院・水分補給のサポート(ウェットフード併用)・温度管理・段差の低減 |
Flowens Catの遺伝子検査と健康保証
Flowens Catでは、ブリティッシュショートヘアの親猫に遺伝子検査(PKD・HCM 2種類・PK欠損症)をしていて、PKD・HCM で陽性の親猫は繁殖ペアから外しています。また、子猫は獣医師による健康診断を受けた上でお迎えいただきます。
ブリーダーとして「長く一緒にいられる猫との出会い」を最も大切にしています。遺伝子検査の結果や健康状態についての詳細は、お問い合わせの際にご確認いただけます。
現在お迎え可能な子猫は子猫一覧からご覧ください。また、性格・特徴についてはブリティッシュショートヘアの性格と飼い方、価格相場についてはブリティッシュショートヘアの値段もあわせてお読みください。
よくある質問(FAQ)
ブリティッシュショートヘアの寿命は何年ですか?
保険会社の最新の集計(2023年度)で14.2歳です。猫全体は14.5歳、混血猫は14.9歳でした。5年では13.0〜14.2歳で、猫全体より0.3〜1.6歳短く出ています。保険に入っていた猫の平均なので、1頭ずつの寿命は、遺伝性疾患(PKD・HCM)の有無・体重・健診で変わります。英国の動物病院の記録では、亡くなったブリティッシュショートヘア69頭の年齢の中央値が11.8年でしたが、これは測り方が違う別の数字です([出典](#出典))。
「14〜20年」は本当ですか?
最新の14.2歳は、「14〜20年」の幅の下の端です。5年のうち14歳に届いたのは最新の1回だけで、20年に近い年はありません。目安にするなら14.2歳です。そこから長く暮らす準備は、親猫の遺伝子検査の確認、体重の管理、健診です。
PKD遺伝子検査は必ず確認すべきですか?
はい、必ず確認することをお勧めします。PKDは発症すると完治しない遺伝性疾患です。遺伝子検査で陰性を確認した親猫から生まれた子猫を選ぶことは、迎える前にできる大切な確認です。
ブリティッシュショートヘアはどのくらいで老猫になりますか?
一般的に7〜8歳からシニア期に入るとされています。この時期から健康診断の頻度を年2回に増やし、腎機能や心臓の状態を定期的に確認することが大切です。
肥満を防ぐにはどうすればよいですか?
食事の計量と1日2回の決まった時間のごはんが基本です。ブリティッシュショートヘアはあまり自分から動かないため、飼い主側が意識的に遊び時間を設けることが重要です。おやつは種類と量をしっかり管理しましょう。
ブリティッシュブルーとブリティッシュショートヘアで寿命は違いますか?
ブリティッシュブルーはブリティッシュショートヘアのカラーバリエーションの一つで、品種として同一です。寿命に明確な差はなく、遺伝子検査の状況・飼育環境・食事管理によって個体差が生じます。
まとめ:親猫の遺伝子検査の確認と、体重管理
ブリティッシュショートヘアの平均寿命は、保険会社の最新の集計で14.2歳です。5年では13.0〜14.2歳で、「14〜20年」の下の端か、それより短めの数字でした。英国の動物病院の記録では、亡くなった猫の年齢の中央値が11.8年と、別の測り方の数字も出ています([出典](#出典))。個体差はかなり大きく、手元で確かめられるのは、PKD・HCM遺伝子検査の確認と日々の肥満管理です。温かく穏やかなこの品種と、できるだけ長い時間を一緒に過ごすために、お迎え前の品種選びから妥協しないことをお勧めします。
Flowens Catでは親猫の遺伝子検査を行い、健康診断を経た健康な子猫をご紹介しています。子猫一覧からお気軽にご覧ください。
出典
- アニコム損害保険「家庭どうぶつ白書」猫種別の平均寿命(ブリティッシュショートヘア・混血猫・猫全体の値を5年度分。0歳時点の平均余命。猫は契約頭数の上位20品種。数字は2026年10月にPDFの表で確かめた). 2023年度 https://www.anicom-page.com/hakusho/book/pdf/book_202512_2_4.pdf / 2022年度 https://www.anicom-page.com/hakusho/book/pdf/book_202412_2_5.pdf / 2021年度 https://www.anicom-page.com/hakusho/book/pdf/book_202312_2_4.pdf / 2020年度 https://www.anicom-page.com/hakusho/book/pdf/book_202212_2_4.pdf / 2019年度 https://www.anicom-page.com/hakusho/book/pdf/book_202112_2_3.pdf
- O'Neill DG, Church DB, McGreevy PD, Thomson PC, Brodbelt DC. "Longevity and mortality of cats attending primary care veterinary practices in England." J Feline Med Surg. 2015;17(2):125-133.(英国4,009頭の寿命調査。ブリティッシュショートヘア69頭の中央値11.8年、猫全体の中央値14.0年): https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24925771/ (全文PMC: https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC10816413/ )
- Nivy R, Lyons LA, Aroch I, Segev G. "Polycystic kidney disease in four British shorthair cats with successful treatment of bacterial cyst infection." J Small Anim Pract. 2015;56(9):585-589.(ブリティッシュショートヘアのPKD1遺伝子変異とペルシャとの交配歴): https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25677715/
- Granström S, Godiksen MT, Christiansen M, Pipper CB, Willesen JL, Koch J. "Prevalence of hypertrophic cardiomyopathy in a cohort of British Shorthair cats in Denmark." J Vet Intern Med. 2011;25(4):866-871.(ブリティッシュショートヘアのHCM有病率調査): https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21736622/
- Cornell Feline Health Center "Polycystic Kidney Disease"(PKDの症状顕在化年齢の目安): https://www.vet.cornell.edu/departments-centers-and-institutes/cornell-feline-health-center/health-information/feline-health-topics/polycystic-kidney-disease
※ 記事内の画像はイメージです。実際にお迎えいただける子猫の写真は子猫一覧でご覧いただけます。



