この記事の要点:子猫のワクチンは生後 6〜16 週に 2〜3 回、以降は年 1 回が基本。3 種混合(3,000〜6,000 円/回、2026 年時点)が室内猫の標準で、移行抗体が切れる前に免疫を作るのが目的です。
子猫のワクチンはいつ・いくらかかる?早見表でまず回答
まず「いつ・何回・いくら」の 3 点だけを早見表で確認しておきましょう(費用は 2026 年時点の目安です)。根拠や引き渡し状況ごとの違いは、次の見出し以降で詳しく解説します。
| 回数 | 時期(週齢の目安) | 費用目安(1 回あたり) |
|---|---|---|
| 1 回目 | 生後 6〜8 週 | 3,000〜6,000 円(3 種混合) |
| 2 回目 | 生後 9〜12 週頃(1 回目の 3〜4 週間後) | 3,000〜6,000 円(3 種混合) |
| 3 回目(推奨) | 生後 16 週頃 | 3,000〜6,000 円(3 種混合) |
| 以降 | 年 1 回 | 3,000〜6,000 円(3 種混合)/5,000〜9,000 円(5 種混合) |
Flowens Cat は関東 5・中部 3 の全国 8 拠点で年間 50 頭以上の子猫をお送り出ししているブリーダーです。ここから先は、この早見表の根拠と、引き渡し時点の接種状況によって費用がどう変わるかを、実際にお渡しする現場の立場から詳しくお伝えします。
猫のワクチンはなぜ必要なのか - 移行抗体が切れるタイミングとは?
猫のワクチンは、感染症から一生を守るための基礎的な医療です。子猫は生まれてしばらくの間、母猫から授かった免疫(移行抗体)で守られていますが、これは生後 8〜12 週ごろをピークに徐々に消えていきます。
この免疫が切れるタイミングと入れ替わるように自力での免疫を作っていく必要があり、その手助けをするのがワクチンです。ワクチンを受けずに室内飼いをしていても、人の衣服や靴につくウイルスから感染する例は少なくありません。
この記事では、年間 50 頭以上の子猫をお送り出ししているブリーダーとして、日々の引き渡し・アフターフォローで実際に対応している内容をもとに、種類・スケジュール・費用・注意点を整理してお伝えします。
猫のワクチンは3種混合と5種混合のどちらを選ぶべきか?室内猫は3種で十分

コアワクチンとノンコアワクチン
獣医師が推奨するワクチンは、大きく 「コア(全猫種推奨)」 と 「ノンコア(生活環境による)」 に分かれます。WSAVA(世界小動物獣医師会)のワクチネーションガイドライン(2015年版)でも、猫のコアワクチンは汎白血球減少症・鼻気管炎・カリシウイルスの 3 種と定義されています。
| 区分 | 主な病気 | 推奨度 |
|---|---|---|
| コア | 猫汎白血球減少症、猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症 | 全頭推奨 |
| ノンコア | 猫白血病ウイルス、クラミジア、猫エイズなど | 環境による |
3種混合ワクチン vs 5種混合ワクチン
日本の動物病院で一般的なのはこの 2 種類です。
| ワクチン | 予防できる病気 | こんな子におすすめ |
|---|---|---|
| 3種混合 | 猫汎白血球減少症 / 猫ウイルス性鼻気管炎 / 猫カリシウイルス感染症 | 完全室内飼い・他の猫と接触しない |
| 5種混合 | 3種 + 猫白血病ウイルス / クラミジア | 多頭飼い・猫カフェ出入り・外飼い可能性あり |
猫・子猫のワクチン接種スケジュール - 生後16週までに2〜3回が基本

標準的なスケジュール
| 回 | 時期 | 内容 |
|---|---|---|
| 1 回目 | 生後 6〜8 週 | 3 種混合(母猫からの移行抗体がまだ残る時期の初回接種) |
| 2 回目 | 1 回目から 3〜4 週後(生後 9〜12 週頃) | 同じ 3 種混合で免疫を強化 |
| 3 回目(推奨) | 生後 16 週頃 | 免疫完成のための追加接種(獣医師判断で省略可) |
| 以降 | 年 1 回 | 成猫になってからの定期接種 |
大事なポイント: 子猫は 2 回目の接種が完了してから 2 週間以上経過しないと、免疫が十分に作られません。この期間は外出・他猫との接触を避け、免疫ができる時期を待ちましょう。
Flowens Cat からお迎えする場合のスケジュールと費用
Flowens Cat では、お渡し前に1 回目のワクチン接種を必ず完了してからお引き渡ししています。この 1 回目分の費用は子猫の販売価格に含まれており、新たにご負担いただく金額はありません。お迎え後は:
- 到着後 3〜4 週間で 2 回目の接種(獣医師診察時)
- その後生後 16 週頃に 3 回目(推奨)
- 以降は年 1 回の定期接種
また、月齢が進んだ状態でお迎えいただく子の中には、2 回目まで接種を終えた状態でお渡しできる場合があります。この場合は接種実費として+3,000 円が販売価格に加わりますが、その分お迎え後にご自身で手配いただく接種回数が 1 回減ります(3 回目は基本的に当キャッテリーでは接種せず、これまでどおり新しいかかりつけの動物病院にお願いする運用です)。この +3,000 円は、次の見出しで解説する一般的なワクチン実費の相場とは別に、Flowens Cat の子猫の販売価格に含まれる項目としてご案内しているものです。年間 50 頭以上をお送り出しする中で、引き渡し時点の接種状況ごとの費用まで開示しているのは、実際にお迎えの現場を担うブリーダーだからこそお伝えできる情報だと考えています。
子猫用のワクチン接種記録はお渡し時にお渡しするため、新しいかかりつけ医でもスムーズに引き継ぎできます。
ワクチン接種にかかる費用の目安 - 3種混合は1回3,000〜6,000円

3 種混合ワクチンの費用は 1 回あたり 3,000〜6,000 円が目安です(2026 年時点)。5 種混合や診察料を含めた内訳は以下のとおりです。
| 項目 | 料金の目安 |
|---|---|
| 3 種混合ワクチン(1 回) | 3,000〜6,000 円 |
| 5 種混合ワクチン(1 回) | 5,000〜9,000 円 |
| 初診料・診察料 | 1,500〜3,000 円 |
| 接種時の健康診断 | 2,000〜5,000 円 |
費用は動物病院によって差があるため、地域の病院を事前に比較すると安心です。極端に安い/高い病院は、診療方針や設備に違いがあることも多いので、値段だけで選ばないことをおすすめします。万一の通院費に備えてペット保険の選び方を検討しておくと安心です。
ワクチン接種後の注意点 - 副反応のほとんどは1〜2日で治まる

当日〜翌日
- 激しい運動を避け、安静に
- 食欲・元気さ・便の様子を観察
- シャンプーは接種日を避ける
副反応の種類と対応
ワクチンは安全性が高いですが、ごくまれに副反応が出ることがあります。環境省「家庭動物等の飼養及び保管に関する基準」(2022 年改正)でも、定期接種は飼育管理の基本として位置づけられています。
| 症状 | 頻度 | 対応 |
|---|---|---|
| 注射部位の軽い腫れ・痛み | よくある | 1〜2 日で治まる。冷やさず経過観察 |
| 一時的な食欲低下・だるさ | 時々 | 1 日程度で戻る。水分だけはしっかり |
| 嘔吐・下痢 | まれ | 翌日まで続くなら動物病院へ連絡 |
| 顔の腫れ・呼吸困難(アナフィラキシー) | 非常にまれ | すぐに病院へ。接種後 30 分以内に出ることが多い |
ワクチン以外にも必要な予防医療とは?
ワクチンと並行して、以下のケアも子猫のうちから始めると安心です。
- 駆虫: 回虫・条虫の駆虫薬を生後 6〜8 週から
- ノミ・マダニ予防: 外出するなら月 1 回の滴下薬
- フィラリア予防: 蚊が多い地域では獣医師と相談
- 避妊・去勢手術: 生後 6 ヶ月前後が一般的
- 食事管理: 月齢に合わせたごはんの量の把握も健康の基本。子猫のごはんの量と月齢別早見表を参考にしてください。
Flowens Cat の健康管理への取り組み
Flowens Cat では、ブリーディング段階から以下を徹底しています。
- 遺伝子検査: 親猫・子猫ともに遺伝疾患の検査
- ワクチンプログラム: お渡し前の 1 回目接種を必ず完了
- 獣医師健康診断: お渡し前に全頭を獣医師がチェック
- 健康保証: お迎え後一定期間の健康保証制度
詳しくは健康管理ページで取り組みの全体像をご紹介しています。
よくある質問 - 子猫のワクチン接種で迷いやすいポイント
Q. ワクチンを受けていない子猫をお迎えして大丈夫?
Flowens Cat では必ず 1 回目のワクチンを完了してお渡ししています。もし未接種の子猫を個人間取引などで迎える場合は、到着後すぐに動物病院で接種スケジュールを相談してください。
Q. 2回目まで接種済みの状態でお迎えした場合、追加費用はありますか?
はい、通常の販売価格に接種実費として +3,000 円が加わります。この場合、2 回目までの接種は Flowens Cat 側で完了した状態でお渡ししているため、新しいオーナー様にご負担いただくのは 3 回目(生後 16 週頃を推奨)以降の接種費用のみです。1 回目分の費用はどの子も販売価格に含まれており、追加のご負担はありません。
Q. 室内飼いでもワクチンは必要?
はい、必要です。飼い主さんの衣服・靴に付着したウイルスから感染する事例が報告されています。特に猫汎白血球減少症(猫パルボ)は致死率が非常に高く、室内猫でも感染の可能性があるため、コアワクチン(3種)は必須と考えてください。
Q. 高齢になったらワクチンは減らしてもよい?
シニア猫(10 歳以上)でも基本的には年 1 回の接種を継続します。ただし体調や持病によっては、獣医師が3 年に 1 回に調整するケースもあります。かかりつけの獣医師と相談して決めてください。
Q. ワクチンで副反応が出たら、次回は打たなくてもいい?
症状が軽ければ、次回は予防薬と併用したり種類を変えたりして対応します。過去にアナフィラキシーが出た子は、ワクチンの種類を変える・分割接種するなど、獣医師と綿密に相談してから決めます。自己判断での中止はリスクが高いので避けてください。
Q. 接種後すぐに動物病院を変えても大丈夫?
はい、問題ありません。ワクチン接種証明書(ワクチネーション手帳)に接種日・種類・メーカーなどが記載されているので、新しい病院でも引き継げます。
まとめ - 猫のワクチン接種スケジュールの要点
猫のワクチンは、生涯を通じた健康の基礎を作るとても大切な医療です。
- 1 回目: 生後 6〜8 週
- 2 回目: 3〜4 週後(生後 9〜12 週頃)
- 3 回目(推奨): 生後 16 週頃
- 以降: 年 1 回の定期接種
ワクチンと合わせて日々の観察も欠かせません。子猫の健康チェックポイント5選も合わせてご覧ください。
Flowens Cat でお迎えいただく子は、1 回目のワクチンを完了した状態でお渡しします。お迎え後のスケジュールや接種記録の引き継ぎも丁寧にサポートしますので、不安なことがあればお気軽にご相談ください。お迎えの流れやよくある質問もご参照ください。









