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この記事の要点:猫の平均寿命は14.5歳(アニコム損保のペット保険契約データ)。今から迎えたら何歳まで一緒にいられるかの目安、保護犬猫の譲渡との違い、事前の備えを事実として並べました。迎えるかどうかの判断は、読者おひとりおひとりにお任せします。「今から猫を迎えるなんて、歳を考えると迷ってしまって」——Flowens Catにも、見学の際にそう打ち明けてくださる方がいらっしゃいます。
迷う気持ちは自然なものです。この記事は、迎えることを勧めるものでも、思いとどまらせるものでもありません。猫の平均寿命の最新データ、保護犬猫の譲渡制度との違い、実際に備えておくと安心なことを、事実として淡々と並べます。読み終えたあと、どう判断するかは読者おひとりおひとりに委ねられています。
今、猫を迎えたら、何歳まで一緒にいられるか
猫の平均寿命は14.5歳です(アニコム損保「家庭どうぶつ白書2025」、2023年度。同社のペット保険の契約データから算出)。2008年度の13.9歳から、2023年度の14.5歳へと緩やかに延びています。ペット保険に加入している猫の数字であり、日本の猫全体の平均ではない点にはご注意ください。
飼育環境については、米国の動物病院で剖検を受けた猫3,108頭を調べた研究(Kent ら、2022年、PLOS ONE)があります。死亡時の年齢の中央値は、室内のみの猫が9.43歳、屋外のみで暮らす猫が7.25歳で、約2年の差がありました。これは平均寿命ではなく、この病院で剖検を受けた猫が亡くなった年齢の中央値です。

この最新値をもとに、迎える年齢別の目安を並べてみます。
| 迎える年齢 | 猫が平均寿命(14.5歳)を迎える頃のあなたの年齢 |
|---|---|
| 60歳 | 75歳ごろ |
| 65歳 | 80歳ごろ |
| 70歳 | 85歳ごろ |
なお、先ほどの剖検調査では、室内と屋外を行き来する猫の死亡時の年齢の中央値は9.82歳で、室内のみの猫との差は大きくありませんでした。差がはっきり出たのは、屋外のみで暮らす猫です。完全室内飼いは、猫の寿命に関わる、飼い主にできる工夫のひとつでもあります。猫の年齢を人間の年齢に置き換えて考えたい場合は、猫の年齢を人間に換算する記事もあわせてご覧ください。
「高齢だと断られる」と聞くけれど、実際はどうなっているか
猫を迎える方法は、大きく分けてブリーダーからの直接譲り受けと、保護猫団体・行政の譲渡制度を利用する方法があります。保護犬猫の譲渡では、里親になる方の年齢に条件が設けられていることがあり、実際に年齢を理由に難しいと言われた経験のある方もいらっしゃいます。 団体ごとに基準はさまざまで、迎える動物が若いほど条件が厳しくなる仕組みを採用しているところもあります。

これは、譲渡した動物の生涯にわたる世話が続けられるかを、保護団体が慎重に見極めるための制度です。批判されるべき仕組みではありません。ただ、こうした情報だけが先に広まってしまうと、「高齢だと猫を飼うこと自体が難しい」という誤解につながりやすい面があるのも事実です。
当キャッテリーFlowens Catでは、年齢を理由にお断りすることはありません。 見学から始まる流れも、他の年代の方と同じです。実際に施設へお越しいただき、猫との相性やお世話について直接お話ししながら決めていただいています。見学会の当日の流れは見学会ガイドにまとめていますので、参考にしてください。
備えておくと安心な、いくつかのこと
環境省が公表しているシルバー世代向けの啓発資料「共に生きる 高齢ペットとシルバー世代」では、将来に備えて次のようなことを整えておくよう勧めています。

- 一時的な預け先を見つけておく:家族、友人、近所の方など、いつも会っている人であれば猫も安心しやすいとされています
- かかりつけの動物病院を持っておく:歩いて通える距離や相談しやすい病院を、普段から決めておく
- ペットホテルやペットシッターを事前に調べておく:長期間預ける可能性がある場合は、早めに相談先を持っておく
- 清潔にしておく:ワクチン接種、ノミ・ダニの予防、寄生虫の駆除など
- 基本的なしつけをしておく:トイレのしつけ、ケージの中で落ち着いていられること
- 健康手帳を作っておく:ワクチン接種の記録などをまとめておくと、預け先でも緊急時でも役立つ
これらは、高齢者だけに求められる特別な備えではありません。年齢に関わらず、猫を迎えるすべての人に共通する準備です。ただ、体調の変化が起きやすい年代だからこそ、先に整えておくと安心だ、というだけの話です。準備の全体像は初心者ガイドにもまとめています。
もう少し先まで備えておきたい場合は、ペットのための遺言・信託、老犬・老猫ホーム(民間の第一種動物取扱業者が、預かって最期まで世話をする仕組み)、ペット保険といった選択肢も存在します。加入できる年齢や補償内容は事業者によって差があるため、気になる場合は個別に確認しておくとよいでしょう。
当キャッテリーでは、お渡し時に提携獣医師による視診・触診・聴診の健康診断書と、親猫の遺伝子検査結果、ワクチン接種の記録、マイクロチップの情報をお渡ししています。この記録が、そのまま健康手帳の出発点として使える形になっています。
一人で抱えなくていい
「自分が世話をできなくなったら」という不安の裏には、「すべてを一人で背負わなければ」という前提があるのかもしれません。 実際には、複数の世代で猫を迎えている家庭も一定数あります。

当キャッテリーの見学客アンケート(n=299)で同居家族を伺ったところ、いらした方全体のうち、両親と同居されている方が12.4%、祖父母と同居されている方が5.4%いらっしゃいました(このアンケートは猫HP開設前のデータで、犬のお客様を多く含みます)。一人暮らしの方も7.4%いらっしゃる一方で、こうして複数世代で暮らす家庭からのお問い合わせも一定数あるということです。世話をする人が一人とは限らない、という一つの参考になればと思います。一人暮らしでのお迎えについては、一人暮らしと猫の記事やお留守番のコツで別途詳しく扱っています。
別のアンケート(n=674)の自由記述欄にも、「今からでも飼ってよいのか悩んでいる」という趣旨のお声を実際にいただいたことがあります。同じように感じている方は、決して少なくないはずです。
子猫という選択肢について
シルバー世代向けの情報では「成猫・シニア猫のほうが飼いやすい」という助言をよく見かけます。大きさや性格がすでに分かっているという利点があるためで、根拠のない話ではありません。一方で、Flowens Catは子猫のみをお渡ししているキャッテリーです。子猫を迎えたいと考えている方に向けて、当キャッテリーができることをお伝えします。

子猫は成猫に比べて「これからどんな性格・体格になるか」が読みにくいという印象を持たれがちです。この不確かさを少しでも減らすために、当キャッテリーでは親猫の遺伝子検査結果(全品種共通でPKD・HCM2種・PK欠損症、品種によって追加項目)と、日々の観察に基づく性格傾向の説明、提携獣医師の署名入り健康診断書をお渡し時にご案内しています。お渡しの際には、ごはん10日分と缶詰、飼育説明書も同封しており、60日間の健康保障も付いています。事前に情報を持って迎えていただくことが、不確かさへの一つの備えになると考えています。
なお、親猫の性格については、分かる範囲で口頭でお伝えしています。
保護猫を迎えるという選択肢もあります。すでに性格や大きさが分かっている猫と出会えるという良さがあり、こちらも検討の価値がある選び方です。子猫か、成猫か、保護猫かという選択に唯一の正解はなく、どの方法にもそれぞれの良さがあります。
よくある質問
65歳ですが、今から子猫を迎えても大丈夫でしょうか
年齢だけで一律に判断できるものではありません。大切なのは、預け先やかかりつけ医といった備えを一つずつ整えておくことです。迷いが残る場合は、まず見学で猫との相性を確かめてみることをおすすめします。
猫より自分が先に逝ってしまったらと思うと、踏み出せません
その不安を持つこと自体は自然なことです。だからこそ、一時的な預け先の確保、ペットのための信託、老犬・老猫ホームといった選択肢を、事前に知っておくことに意味があります。一人で抱え込まず、家族や親しい人に相談しておくことも、有効な備えの一つです。
高齢だとブリーダーから売ってもらえないのでしょうか
保護犬猫の譲渡では年齢条件が設けられていることがありますが、ブリーダーからの直接譲り受けは制度が異なります。Flowens Catでは、年齢を理由にお断りすることはありません。まずは見学にお越しいただき、実際にお話ししながら決めていただく形を取っています。
何歳まで新しく猫を迎える人がいるのでしょうか
明確な上限はありません。年齢そのものより、預け先やかかりつけ医といった備えを整えられているかどうかが大切です。まずは見学で猫との相性を確かめながら、ゆっくり考えていただければと思います。
保護猫という選択肢も考えていますが、年齢の条件はありますか
保護猫の譲渡では、団体によって年齢の条件が設けられていることがあります。基準は団体ごとに異なるため、気になる団体があれば直接問い合わせて確認するのが確実です。年齢の条件がない、あるいは緩やかな団体もありますので、複数の選択肢を比べてみることをおすすめします。
まとめ
- 猫の平均寿命は14.5歳(アニコム損保のペット保険契約データ、2023年度)。屋外のみで暮らす猫は、室内のみの猫より死亡時の年齢が約2年低い(米国の剖検調査)
- 保護犬猫の譲渡には年齢条件がある団体もあるが、Flowens Catは年齢を理由にお断りすることはない
- 預け先の確保、かかりつけ医、ペット保険や信託といった備えは、年齢に関わらず誰にとっても必要な準備
- 当キャッテリーの見学客の中には、両親・祖父母世代と同居する家庭も一定数あり、世話をする人は一人とは限らない
- 子猫を迎える場合も、健康診断書や遺伝子検査結果といった情報を事前に持てるという備え方がある
判断はここまで読んでいただいた読者ご自身のものです。実際に猫を見てみたい方は子猫一覧からご覧いただけます。見学のお申し込みや当日の流れはお迎えの流れにまとめています。
出典
- アニコム損害保険「家庭どうぶつ白書2025」。同社のペット保険の契約データから算出した猫の平均寿命14.5歳(2023年度)、および2008年度13.9歳からの推移(白書67ページ)を確認。 https://www.anicom.co.jp/news-release/2025/20251217/ / https://www.anicom-page.com/hakusho/book/pdf/book_202512.pdf
- Kent MS ら「Longevity and mortality in cats: A single institution necropsy study of 3108 cases」PLOS ONE, 2022。飼育環境別の死亡時年齢の中央値(室内のみ9.43歳・室内と屋外9.82歳・屋外のみ7.25歳)を確認。 https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9799304/
- 環境省自然環境局総務課動物愛護管理室「共に生きる 高齢ペットとシルバー世代」(令和元年9月発行)。将来への備えとして推奨されている6項目(預け先・かかりつけ医・ペットホテル/シッター・清潔管理・しつけ・健康手帳)、およびペットのための遺言・信託、老犬・老猫ホーム、ペット保険についての記載を確認。 https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/r0109/pdf/full.pdf
※ 記事内の画像はイメージです。実際にお迎えいただける子猫の写真は子猫一覧でご覧いただけます。








